どうしたら、雑誌に載ることができますか?
先日、青山フロラシオンでの講演の最後に美容師さんからこんな質問をいただきました。
「僕は昔から雑誌に載るのが夢です。編集部の人にも何度か作品を見てもらい、その場では盛り上がるのですが、仕事に結びつきません。もう諦めた方がいいのでしょうか?」
という質問でした。
「雑誌に載りたい」という気持ちを持ってらっしゃる方(特に若い美容師さん)は、昔ほどではないにせよ、多いと思います。なので、そこでお答えしたことを、ブログにも書いてみようと思い立ちました。
雑誌に載るために、ということを話す前に、雑誌ではどのように企画を決め、お願いする美容師さんをどのように決めているかという話からさせていただきます。
私自身も、よく雑誌の編集部に企画書を出しますし、場合によっては企画会議に参加します。そこで話題になるのは、もう圧倒的に「読者が」「読者が」「読者が」ということです。
「この夏、読者はどんな髪型にしたいんだろう?」
「いま、うちの読者に人気の美容師さんって誰?」
「うちの読者の場合、このレングスって全然支持されないよね?」…etc.etc,
つまり、雑誌は「(その雑誌の)読者に喜んでもらえるヘアページ」を作ることを至上命題としています。考えてみれば当たり前のことなんですが、実は、売り込みにいらっしゃる美容師さんや、雑誌に出たいと思っている美容師さんは、それを意識していない方が多い! んです。
だから「僕、この雑誌にどうしても出たいんです」「僕の作品を見てください」というアピールになりやすいんですよね。
でも、その編集部の編集さんにとって一番興味があるのは、「この美容師さんが作るヘアデザインによって、読者が喜んでくれるのかどうか?」です。
だとしたらその雑誌にあわせた作品撮りはもちろん必須だとして、「この雑誌を読んでいるお客さまにはこんな髪型のオーダーが多いんですよ」とか、「この雑誌が好きなお客さまは、意外にもこんなカラーリングが好きなんです」とか、そういう提案(企画)を持ってきてくださると、編集さんとの温度差が埋まるのではないかと思います。
私自身も、ライターですが、企画を持ち込むときは「こんな原稿を書きたい」とか「こんなページを作りたい」という企画ではなく「こんなページが読者に求められていると思います」という目線で企画を持ち込みます。
そして当然ですが、編集部ごとに違う企画を持ち込みます。それぞれの雑誌の読者によってニーズが違うからです。
もし、これから雑誌に載りたいと思って、売り込みをされるのならば、
自分が売れたいから、雑誌に載りたいから、だけではなく、読者(お客さま)にこんな髪型が求められているから、という目線で、作品だけではなく、企画を持ち込むのはいかがでしょうか?
というようなことをお話しました、ということをシェアしましたー。
んじゃまた!
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