Timeless<air>朝日さんのこと さとゆみ通信004
今日、Timelessというか、airの朝日さんと打ち合わせに行ってきて、今の朝日さんの仕事の仕方に心底、心が震えたので、震えながらブログ書いています。
朝日さんのサロンTimelessは、今、新規予約は一切できない、既存の顧客のお客様だけ(紹介も受け付けていない)、シャンプーから仕上げまで全部自分1人でやっているそうです。
ちょうど、私サロンについたときに、朝日さんも自転車でしゃーっとやってきて、ちょっと待ってねーとがらがらお店を開けてくれた。
青学の隣の細い道沿いにある、Timeless。久しぶりに撮影をお願いしようと思って、ホームページを開いたら……。電話番号が無い!!
というわけで、airのプレスさんにご連絡をとって、撮影をお願いした次第なんだけど……。
朝日さんのサロン、噂には聞いていたけれど、本当に、かっこ良かった。
Timelessという名前の通り、ビンテージの家具ばかりで、すごく落ちつく空間。
カット席もアメリカのアンティークをリメイクして作ったんだそう。
天井裏のスペース。よく、「スニーカーが欲しいんですけど」という外国人が、間違えて入ってくるんだとか。ちなみに、ここは、直立はしごに載らないと、たどりつかないスペースです。
この空間で、朝日さんは、1人で営業しているそう。1人、つまり、シャンプーから仕上げまで、全部1人でお客様を担当しているってこと。店をあけるのも自分、打ち合わせの後、掃除をするのも自分。
新規はとっていないので、電話番号も載せてないし、宣伝する必要もないので、表舞台に立つときは(つまり、雑誌やセミナーに出るときは)全てairの名前で掲載。
「新規4年待ちの噂」について聞いてみると、年に何度かフロアに立つairで、(air時代に入っていた)数年待ちの新規のお客さまに入っているのだとか。その中には4年待ってくださっているお客様もいるそう。
Timelessの予約は既存のお客様のみ、airの専用番号に電話して予約をとるようになっているそうです。ホームページには電話番号が載っていないと書いたけれど、そもそも、サロンにも「電話」自体が無かった!!!
コーヒーを入れてくれる朝日さん。本格的な味なので、そう伝えたら「ほら、俺、コーヒー屋の息子だから」とのこと!
「田舎で育った自分だから、お客様との距離が近いのが、なんかしっくりくるんだよねー」。
新規をとっていないわけだから、リピート率がほぼ100%じゃないと成立しないサロン経営法です。実際、転勤や引っ越しをのぞくと、失客はほぼゼロだそうです。
大型サロンでトップを張っていた朝日さんだからこそ、「お客様に支持されれば、表参道でもこういうサロンが作れる」という背中を後輩たちに見せてあげたかったんだろうなあと、そう感じました。
↑店販スペースがなじみすぎてて、一見、靴の修理屋さんぽく見えるレセプション
月の半分以上は雑誌や広告のヘアメイクの撮影が入っていて、撮影終わりでサロンに立ち、それ以外の日もサロンに立っているので、年中無休という朝日さん。それでも、予約がパンパンで、現在いらっしゃる顧客だけでも4ヶ月スパンでしか予約が入らないのが、悩ましいところだそうです。
Timelessにいる朝日さんは、青山のサロンなんだけど「田舎の街角のお店の店主」って感じで、すごく似合ってた。もともとすごく包容力があって、明るくて、ほんと太陽のような人だったけれど、今はもっとリラックスしていて、きっとより朝日さんらしい働き方をされているんだろうなあって思いました。
アシスタントさんは1人もいないの? と聞いたら「弟子はairにいっぱいいるから、十分だと思っている」との返事。今もairのスタッフ教育に携わっているそうです。
同級生の私としては、働き過ぎの朝日さんの体が心配なので、今度、いろんな出版社の編集さんたちと協力して、朝日さんの撮影スケジュールを1日つめこみ、撮影とみせかけて、人間ドックにぶっこむという企画を立てようと思います。
表参道で発信する、ひとつの美容師像の究極の形を、今日は見た気持ちでした。
朝日さん、ありがとー。撮影もよろしくです!
追伸:朝日さんとマネージャーさんにそれぞれ名刺を渡そうとしたら「いやいや、一緒だから。2枚もいらないよ。名刺、もったいないし」と言ってたんだけど、そんなところも、街角のお店の店主っぽくて素敵だった。
【関連記事】