生産性91万円に導くBCの力。JBCA全国大会2014年 佐藤友美的感想その3
キャンペーン後失客とか休眠美容師とか JBCA全国大会2014年 佐藤友美的感想その2 の続きです。
このペースでアップしていると10本以上のブログになっちゃうんじゃない? って言われましたが、ご心配かけてスミマセン(笑)。
SARAさんは、ちょっと発表要素がみっちりだったので、長くなりましたが、ここからは前半戦と後半戦に分けて学びを共有させていただきます。あと2本で終了です(笑)。
では、前半戦、2番手から。
★MARCH merry寺田町店さん
こちらのサロンさんは、超絶激戦区の関西支部を勝ち抜いてきたサロンさん。専任BCはいなく、みんなが美容師BCさんとして活動されているサロンです。
華やかな着物での登場でしたが、それにも理由があって、このサロンさんは、トータルビューティーという名前がまだないような30年前から、地域で総合的な美のメニューを展開されてきたそう。着付けもその一部で、まさに「地域密着店ではなく、地域『超』密着店」を目指しているという自負を感じられました。
とても素敵だな、と、思ったのは、覆面調査で、「お迎えが良くない」というコメントを年間6件もらったことをきっかけに、「あいさつ係」を決めたというお話。こういうことって、簡単なようでなかなかできない、とても重要なことだと思います。
先日、何かの本で「お店にきたお客様に挨拶していると思っているスタッフ 100%」、「挨拶されていると思ったお客様 半数以下」(数字正確に覚えてなくてごめんなさい)というグラフを見ました。こういったギャップをひとつひとつ埋めていくことが、サロンが良くなっていく(と、お客様が認知する)きかっけになるのだと思います。
皆さん、若かったこともあり、プレゼンも他のサロンさんに比べて、フレッシュ感満載。やや若さが目立ち声が聞きにくいところもあったのですが、でも、私が注目したのは、その若さなりの前のめり感やなつっこさ(という表現がいいかどうかわかりませんが)です。激戦区の関西で、顧客満足が高かったサロンさんが、このようなフレッシュで元気の良いサロンさんだったことは注目に値するなあと思いました。
お客さまにとっては、必ずしも、大人っぽい落ち着いた接客だけがベストとは限らず、彼女たちのような、ストンと懐に入っていくような、距離感の近い雰囲気を心地よいと感じる方々も多いのではないかなということに気づきました。
★HAPPINESS CLOVER八木店
スタッフ18名中、3名のBCを雇用されているサロンさん。別店舗が第1回の優勝店舗にもなっており、SARAさんとともに、JBCAの活動を引っ張ってこられたサロンでもあります。
奈良県初の2000万サロンを目指して取り組んだ内容をプレゼンされていました。
BCさんが中心になって取り組まれた内容として伝えられていたのは、主に滞在時間の短縮と効率化。カルテ管理と失客分析。タイム管理の徹底というところを力を入れられたそうです。
私がなるほどと感じて聞いたのは、次回予約を全スタッフで推進していく囲い方。アシスタント、スタイリスト、BCで役割を決め、自然と次回予約につながるようなフローを取り入れていらっしゃることに興味を持ちました。
お客様に賞「美」期限を守っていただくという、プロがリードする予約管理が12サロンの中でも際立っていたように思います。
もともと高かった次回予約率ですが、75%が2か月で85%に。そして、次回予約再来率もあがり、70%から83%に。とても高い数字ですが、これは、全国のサロンさんが目指す目標として、きっとベンチマークされることだろうと思います。全体売り上げに関しては、2月と12月をピックアップして比較をしなくてもよかったのでは、と、ちょっと思いました。
★grand jete(グランジュテ)
今回見事、グランプリに輝いたグランジュテさんは、鹿児島のサロンさん。今年で32周年だそうです。
資生堂さんの全国初のマッチングサロンで、トータルビューティーサロンへの変更2年前だそうです。プレゼンの間じゅう、「え、マジで?」「凄い!」というひそひそ声が会場から聞こえた、圧倒的な成果が、やはり高く評価される結果となったようです。
新規リピート率の88.6%
お客様の総単価 10430円
ヘッドスパ比率が6.2%が48.2%に。
そして、何より驚いたのが、生産性91万円!!! そんなサロン、全国にどれだけあるんだろうか……。
気になってホームページを拝見したのですが、カット料金は4,320円、トップルスタイリストで4,869円でした。付加価値メニューや店販が、本当に支持されているのだろうなと思います。ホームページを拝見してわかったのが、メニューは「カット料金」ではなく「ベストマッチングカット」と名付けられていること。
取り組みから数年で、目に見えるこの成果というところが、やはり会場の皆さんにも審査員の皆さんにも響いたのではないでしょうか。
私がおもしろと思ったのは、LINEのグループによる、スタッフ間の勉強会。あるお客様のスタイルを載せて「私だったらこう提案する」「私だったらこう切る」というメンバーからのフィードバックをもらうという取り組みがあったこと。これはすごく面白い。LINEだと気軽だし、スタッフさんの勉強にもとてもいいんじゃないでしょうか。
自分たちの言葉で丁寧に話そうとされる、等身大のプレゼンも、とても好感度が高かったです。グランプリ、おめでとうございました!
★est AVEDA
とても楽しく、随所に笑いのあるプレゼンでした。高知県に、est AVEDAありって、皆さんの頭にインプットされたのではないでしょうか。
こちらのサロンさんのプレゼンで印象的だったのは随所にあらわれていた「豊かなお客様」という表現です。
こちらでは、30%のロイヤルカスタマーが、70%の売り上げを支えているとのこと。 ここまではっきりと、ターゲットを明確にできているのは、強いだろうなあと感じます。
一番印象に残ったのは、予約日をこちらから指定するというお話。 お客様の直前予約に任せていると、来店周期ものびのびになる現状。 自分たちがプロとして、ヘアデザインの賞味期限を決めるというのは、じつは、お客様にとってもいいことなのかもしれないと感じます。こちらのサロンさんでは、来店周期が月に2回というお客様もある一定数いらっしゃるそう。
豊かなお客様を増やし、その豊かなお客様をリードできるサロンにするためには、自分たちも豊かにならなくてはいけない。オーナーさんの言葉だそうですが、とても感じ入るものがありました。JBCAの意義もまさに、底にあるのではないかと思いました。
BCさんの魅力が随所にあらわれるプレゼンでした。とても素敵で、魅力的でした。きっとお客様にも愛されているんだろうな。
後半生の続きはまたアップします!