やわらかな記憶 「おばあちゃんに会いたい」を読んで
慟哭するような涙じゃなくて、息苦しく胸つまる感じじゃなくて、ふわっと何か懐かしくて切なくてやわらかな記憶。それが祖母とか祖父とかの記憶じゃないかと思う。
人は必ず死ぬ。
でも「死ぬ人」には2つのタイプがあって、
自分よりも先に死ぬ人と、自分よりも後に死ぬ人がいる。
自分よりも先に死に、
そして、おそらく、多くの人にとって(私にとっても)一番長く自分の心の中で生き続けるのが、祖母だったり、祖父だったりするのかもしれないな。
そんな、特別な存在の、ありし日と、なきあとの日を、やわらかく綴った1冊でした。
空が少しずつ高くなって、秋が近づく、そんな夜長の日に。涙2つぶ分の懐かしさ。
おばあちゃんに会いたい
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