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いま、この時代に髪型のデザインをするということについて真面目に考えたり、八木岡さんがおっしゃっていた言葉について考えたりする夜

今日、別業界のデザイナーさんと
「デザイン」の定義について話をした。

いま、世の中の女性たちの興味は
「もの」から「こと」に変化しているということは
いろんな場所で言われていること。
私も複数の方から今年、この話を聞いたし、
彼も、あるクライアントさんの社長さんが同様のことをおっしゃっていたと言っていました。

 

さて、これをヘアサロンにあてはめてみると
お客様は髪型のデザイン(もの)を買いにきているだけではなく
ヘアサロンでの体験(こと)や、髪型を変えることによって得られる体験(こと)を
大事にしている言えるかと思います。

 

 

 
特に表参道近辺のサロンさんや、
各地有名店が軒を連ねるエリアでは
わざわざその場所まで施術に来ているお客様たちばかりなので、ヘアデザインが素敵なのは当たり前。
技術が高いのは当たり前。
その上で、
サロンでの空間体験というか、
時間体験にお金を払うという意識が当然になってきていているなあと最近思います。

 

その変化は、本当に顕著で、
私の友達(32~35歳くらいの女性)が
サロンを変えるときの理由を聞いてみると
「バタバタしたサロンに行くのが辛くなってきた」とか
「予約を入れているのにサロンで15分も待たされた」とか
「何度も同じ質問を繰り返されて毎回疲れる」とか
失客の理由は技術とは全く関係ない内容ばかりだったりします。

 

そのサロンが
アットホームなサロンなのか
元気になれるようなサロンなのか
癒し系のサロンなのか
超ラグジュアリーなサロンなのか
そこは好みがあるので、一概には言えないのですが
どんな時間を提供できるサロンであるのかというのは
ひとつの判断基準になってきていると思います。

 

DaBの八木岡さんと、髪書房の児玉さんの言葉をお借りすれば
「ヘアデザインだけをデザインする時代は終わった。
これからは、サロンでの時間自体をデザインできなければ生き残れない」
ということなのだなあと思います。
(今出ているHOYUさんの「COLORFUL」を見てちょ♥)

 

このインタビューの中で、八木岡さんがおっしゃっていたことで、
とても共感したことがあります。
スペースの関係で原稿には書けなかったのですが

 

いまアパレルの専門学校を卒業した若者たちが、ユニクロに就職したがる。
それは、ユニクロの「服のデザイン」に魅力を感じているというというよりは
ユニクロの「服が人生に与える影響力(=服を通した人生デザイン)」に魅力を感じているのではないか
という仮説です。

 

つまり、ユニクロの
・全く新しい精算&流通システム
・他に例のない価格設定
なども含めて、今の若者は「服を(通して、大きな意味で人生を)デザインすること」だと
考えているのではないかということでした。

 

そういえば、ここしばらくで大ヒットをしたヘアカタの企画は
髪型の企画でもなく、スタッフ紹介の企画でもなく
ヘアサロンの内観や雰囲気を詳しく紹介したファッジのヘアカタのページでした。

 

髪型は目に見える「もの」だし、手に触れる「もの」なので、とてもわかりやすい。
けれども、
今、多くの女性が求めているのは、髪型だけじゃなくて
そのサロンでの空間体験が、払ったお金に対して見合っているかどうかという部分。
つまり、目に見えない価値(バリュー=お値打ち度)だったりすると思う。

 

この話は、また書きます。

 

 

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