広めることと深めること。少しでも多くの経験をしたいとか思わない
若い頃は、 少しでも多くの経験をし、少しでも多くの人に出会い、 少しでも多くの仕事をして、少しでも多くのページを書いて いろんな話を聞き、いろんなことを考えたいと思っていたけれど
今は、そう思わなくなった。
多くのことを手がけるということは それだけ限られた人生を細切れにつかうということだなあと思うようになったから。
それよりももっと、今の私にとって大事なのは ひとつのことに丁寧に向き合うことなんじゃないかなあと思ったことがあったんですよね。具体的に言うと2008年の秋頃に。体力の衰えを感じはじめた30代に入ってからだ。
それからは
呑み会に行くことが圧倒的に減った。多勢が集まる場所に行くことも基本やめた。仕事の分量を7割くらいに減らした。テレビを一切見なくなった。それで生まれた時間は、できるだけ仕事の精度を高める時間に使うようになった。
そうするようになってから
ひとつひとつの仕事に物理的にも精神的にも がっぷりとつっこめるようになった気がするし、
きょろきょろいろんなところを見るんじゃなくて、視野は狭くても確固たる信念を持って生きていきたいと思うようになった。
結果的に、確実に視野は狭くなった気がするけれど、自分で選んで向き合っている仕事なので、何をやっていても今は楽しい。
最近わかってきたことは
「広めること」と「深めること」 同じようで同じじゃない。
多くの人の力をお借りして、 1年、1年、仕事に広がりが出てきたと思う。でも、これからはさらに 「広がり」だけではなく 「深さ」のある、丁寧な仕事を目指していきたい。
もうすぐ40だしね。
空気が読めたり 気がきいたり 場がなごんだりするようなことを やったり言ったりするようなことは……
もうあきらめたんで すません、誰かやってくれー。
一度きり(だと思われる)の人生 ぶっとばずしてどうする
んちゃ!