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どうしてヘアページのヘアよりファッションページのヘアがオシャレだと言われるのか

明日(というか今日)、あるセミナーで、最新のトレンド情報をと言われているので、発売されたばかりギリギリの雑誌までチェックしに、深夜のTSUTAYAに。

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これは自戒をこめてなんだけど、改めて、大量にファッション誌を見ていくと、ファッションページのヘアスタイルと、ヘアページのヘアスタイルのギャップがとーーーてーーーも、気になる。

 

最近、ヘアカタの切り抜きを持ってくる人はほとんどいなくなってきて、代わりに、ぱらぱらめくったファッションページのヘアで「これがいいです」って言う人が増えているということをよく聞く。

 

それは、ファッションページは、プロモデルだからカッコいいとか、もちろんそれもあるけれど、それだけじゃなくて。

 

ガールズヘアブックを作ったときも、女性美容師さんのほとんどが「ヘアカタっぽい写真はもう全然いらない」と言っていたんだよね。

 

 

そのズレは、どこからくるかっていうと、ヘアページはやっぱり、「ヘアのための写真」になっているからだと思う。

 

ファッションページのヘアメイクをされる美容師さんはみんな知っていると思うけど、なんでファッションページのヘアって、あんなにナチュラルでリアルかっていうと、ファッションページでは、ヘアが崩れたって、いちいちカメラ前に入らない。だって、日常的に髪って、乱れるだろうっていうのが大前提。で、そのリアルなんだけどいちいちオシャレなヘアが共感できるわけで。

 

女の子って、毎日全身で生きてるわけで、髪を中心に世界がまわっているわけじゃない。

 

結果的に上半身でヘアスタイルにフォーカスした写真であったとしても、このことを意識してヘアスタイルを作っているかどうかだけで、全然仕上がりが違うと思う。

 

「髪型を見せるためだけのヘアスタイル写真」には、もう、なんかみんな、トキメカナイんだろうなって思った。改めて。

 

そういえば、以前、友人が「美少女図鑑って、美容師さんのヘアメイクが入っていないものほどカワイイ」って言ってたんだど、それはほんと、この仕事をしている私からすると悲しい言葉だったけど、実際、読者から見たら、そうなんだろうと思う。撮影のためだけに作り込まれた世界には、もう、共感しないんだろうな。

 

そう考えると、「ヘアカタ」っていう存在自体、ちょっと考えなおさなきゃいけないし、今のヘアカタって、完全に読者のニーズからズレてるんだろうなって思う。

ホットペッパーとかに載っているヘアスタイルも、多分、半分以上が全くお客様のニーズからズレているんだと思う。

ヘアカタがヘアのカタログとして成立するためには、もうファッションというか、空気感無しには語れない。サロンが発信するヘアスタイルも、多分そう。そしてそれは、単に、引きの写真を撮ればいいとか、そういう単純なことじゃない気がしてる。

そんなことを考えて、来年発売のヘアカタの撮影の方向性を練っています。

 


 
 
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