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この不自由な拘束に愛を

レイアウト入れのさなかですが、4日間だけ、台湾で息子氏と両親と休暇してました。久しぶりにべったり過ごしました。

帰りのフライトの間、10キロ超となった息子氏がずっと私の腕の中で寝ていて、動くと起きてしまうものだから、同じ体勢でずっと重みに耐えてたら、久しぶりに出産のときにぽきっと折れた尾てい骨がしくしく痛んだよ。

 

でも、身動きがとれない中、腕の中に感じる物理的な重さと温かさと寝息がなんだかとても幸せで、なんだか息子をとてもいとおしく感じた。

 

kindleはバッグの中から取り出せなかったので、やむなく手が届く範囲にあった週間新潮を片手だけを駆使して読んだんだけど、身動きがとれない中、1ページめから順に読んだ週刊誌も久しぶりに新鮮だった。

 

普段、自分の思う通りに行動して、行きたい場所に行き、食べたいものを食べ、読みたいものを読んでいる。でもこうやって、物理的に拘束されて、行動を制限され、片腕をもっていかれ、視界を制限されるのも、ときどきはいいなと思う。そうじゃなければ知れないことっていっぱいあるなって思った。

 

 

めちゃんこ寒い機内で、この腕に感じる実際的な温もりを抱きしめていると、もうなんだか仕事なんてどうでもよくなるような気がして、ずっとこの温かい塊に拘束されていたい気がするけれど。でも、やっぱり明日から、私はまた撮影とレイアウト入れと原稿書きの戦場に戻る。

 

それは、この腕の中の息子は、どこまでいっても私とは別の人で、彼に彼の人生があるように、私にも私の人生があって、私は自分の人生がすっごく楽しくて、好きな仕事をして自分の自由に生きて行くことは、たまに大変なこともあるけれどやはり圧倒的に楽しいから。だからそれを全うします。

 

私がそうすることで、ひょっとしたら彼には不自由をかけているのかもしれない。かけてないかもしれない。寂しい思いをしてるかもしれない、してないかもしれない。それは、ちょっとよくわからない。

 

ただ、彼もいつかそうすればいいと思う。自分の頭で考えて、自分の好きなことをして、自分の好きなところに行けばいいと思う。自分の人生を全うすればいいと思う。

 

いつか、毎日せわしなく楽しく生きている私を見て「お母さんみたいに、好き勝手生きてみたい」と言ってくれればいいなあと思うけれど、別に言ってくれなくてもいい。好きにすればいいと思う。

 

まあ、何にせよ、彼が大きくなったときに、彼にとっての母親や父親が、楽しく生きている魅力的な大人の1人であればいいなと思う。

 

そんなことを考えながら3時間のフライトを過ごしていた。1ページ目から読みはじめた週刊新潮を、順番に最後のページまで読んだところで羽田空港に着陸した。

 

不自由な拘束時間だったけど、頭の中はいろいろ羽ばたけた。

 

 

子どもが生まれてできなくなったことは、確かにいくつかある。でも、それ以上に、できるようになったことの方が多いなと感じるのは、こういうとき。

 
 
がつっと充電したのでまた走ります。
 

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