「大人女性」っていったい誰よ
今日、あるレイアウトを入れたら、「増田さん、この『大人女性』って、具体的にはどんな人をさしているんでしょう」と編集さんに聞かれて、ハッとした。
そうそう、最近、大人女性対応とか、大人女性にむけた技術とか、いろんなところで大人女性が乱発されてるけれど、その定義は人それぞれだったり、曖昧だったり、考えられてさえいなかったりする。
例えばF2とか、例えば団塊ジュニア世代とか、そんなふうに年齢で区切って考えている人もいれば、 自分らしさを大事にしている自立した女性みたいなメンタル面での成熟をもとに大人女性といっている人もいる。
どっちがいいとか悪いとかではなく、また、その時々によって定義は変わってくると思うんだけど、『大人女性』と言葉を発した時に、その場合の『大人』は、なにをさして『大人』と言っているのかを定義することだけは大事になってくるだろうな、と思うのです。 なんでもかんでも『大人女性』でくくって会話をしていると、お互いイメージしているところが全然違ったりするかもしれないから。
オーナーさんに、「大人女性への対応が不可欠」とか言われたら、これからは「その場合の大人女性って、なにをさして大人女性って言ってるんですか」と質問してみよう。
私がいままで、ああなるほど、と思ったのは、PEEK A BOOの高澤さんの言葉。「高澤さんがイメージする『大人』って何歳くらいですか?」と聞いたら 「僕にとっての大人女性は、『新人ではない年齢の仕事をしている女性』です」という言葉がかえってきました。部下もできて、仕事相手との折衝も任されるポジションになった人は、自分の見た目が重要になってくる。「髪型が名刺になるような、責任ある立場になってきた人たちが、僕の考える大人女性です」という回答。年齢的なイメージは20代後半からだそう。
また、MISS ESSENCEのMAYUMIさんのカット技術は、大人女性にすごく支持されているって聞いてるし、私もそんな原稿を書いたりするんだけど、それはなぜかというと、MAYUMIさんがカットすると、間違いなく若く見えるから。その「若返る感」は、若い女性より大人女性のほうが圧倒的に実感する。(若い人はもともと若いし、ね)そう考えると、この場合の大人女性というのは、肌が落ちてきたり、髪のボリュームが気になってきたりという、老化がちょっと気になり出した女性たち、っていう意味で考えるとわかりやすいと思う。この場合、30代後半くらいから40代くらい以降の美に敏感な女性をイメージできる。
漠然と『大人女性』とかって、使いやすい言葉で話がちだけど、もう少し突っ込んで話さないとダメだな〜って思った、今日でした。
だって、『大人女性』なんていう名前の女性は、ひとりもいないんだから。
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