2013年美容業界大予測
今年はどんな一年になるかな。増田の美容業界10の予測です。
1)40代ヘアスタイルが市場に出回る
これは予測というか、もう確実です。「大人女性にどう対応するか」というのは、今年の各メーカーさん、各サロンさんのキーワードでしょうが、ファッション誌では既にその波は6年前くらいにきていました。ヘアページはむしろ対応が遅れていたくらいなのですが、今年は40代ヘアがどんどん特集されます。この春、40代向けのヘアカタがどっさり創刊される予定と聞いています。つまり、ビジュアルとして40代のスタイルを見ることが、今年はとても増えます。それはつまり、お客様が「ステキな40代のスタイルをたくさん目にすることになる」ということです。今までは「このスタイルは若い子だからできるのよね」と思っていた方々が、同世代の美しい女性のヘアを見ることで「私でもできるのかも」と思われるということです。今年、40代のお客様はより美に敏感になり、要求するヘアスタイルのレベルも高くなっていうでしょう。某雑誌の某編集長が、「人間には3つの種類がある。男と女とおばはんだ」という名言をつぶやかれましたが、それで言うと、今年は「おばはん」を「女」に戻す年、になるかもですね。
2)カジュアル一辺倒がちょっと変わる?
ここ数年、ひたすらカジュアル化してきたファッション市場ですが、どうでしょう。ここらで少し、コンサバへの揺り戻しがありそう。というのも、最近部数を伸ばしている雑誌が、結構コンサバ雑誌が多いんです。Oggiしかり、STORYしかり。もちろんカジュアル好きの人は減らないと思うのですが、女性らしさやエレガントなどというキーワードが、もう一度戻ってきそう。ここ数年続いたショートブームもひと段落、するかなあ。という気も。ひと段落というよりは、ネクストステージにいくというイメージでしょうか。
3)ママ発のブームが増える
昨年、一昨年は、女性に人気のモデルさんたちの出産ブームでした。梨花さん、SHIHOさん、理衣さん、吉川ひなのさん、長谷川潤さん、麻生久美子さん、森喜美子さんなどなど。既に仕事に復帰している人も多いので、今後、ママ目線でのファッションや美容の提案も増えていくはず。さらに、この数年は、美容業界で長年活躍する編集さん、ライターさんの間でも出産ブームでした。彼女たちも昨年一気に現場に復帰しているので、やはり、ママ目線のページが増えてきているように思います。今後注目です。
4)F3が変わる
今年、F3、つまり50歳以上の女性の美容市場が変わる(きざしが見える)、と思います。今までの50歳以上は山口百恵さん世代。つまり、アイドルは手の届かない雲の上の存在だった時代です。でも、これからの50歳は松田聖子ちゃん世代。聖子ちゃんカット&カラーブームもあったように、聖子ちゃんは「目標になるアイドル」「真似したいアイドル」なわけです。そんな人たちが50代に突入するわけで、ファッションにも美容にもどん欲な世代がF3の常識を変えていく、と思います。
5)「お客さまフォト」と「その物語」がネクストスタンダードに
サロンのコマーシャルフォトや、雑誌のヘアスタイルと切り分けた部分で、お客様の撮影が、もっともっとスタンダードになっていくとおもいます。写真の出口(掲載場所)はサロンのブログであったり、スタイリストさんのFacebookであったり。そういうリアルなスタイルや親近感のある写真が、いわゆる「モデルさん風フォト」と同じように集客の要になっていくと思います。そんな写真に必要なのは、「物語」。そのようなリアリティのあるヘアスタイルは、今後、切り方やパーマのかけ方、質感や色みだけではなく、お客様に寄り添った物語が語られていくことになるでしょう。詳しくはこちらのエントリーもどうぞ
6)となると、フォトの撮り方も変わっていく
モデルさんを使った美しい(あるいはカッコいい、可愛い)写真の需要はそれはそれとして無くなりはしませんが、それとは別に、お客様を可愛く撮れるテクニックやコツというのが、今年は重要になりそうです。ポージングのない写真が増えていくと思いますし、撮影もスマホが増えると思います。アプリを使ってフォトに書き込みをしたり、メッセージをもらったりという部分で、お客様を素敵に見せる演出が増えてくると思います。
7)口コミへの対応(対お客さま、対スタッフ)が重要になっていく
お客様がサロンを選ぶ基準の上位に、口コミがランキングしてきます。ひょっとしたら、フォトよりも重要になってくるかもしれません。お客様にいい口コミを増やしてもらうことや、お客様の口コミのフォローのしかたはサロンにとって重要課題になると思います。ここの対応をするスタッフさんのリテラシーやスキルによって、集客率はずいぶん変わってくると予想されます。サロンで一番リテラシーの高いスタッフさん、能力の高いスタッフさんにこの役割を担ってもらうくらいの重要度になるかもしれません。同時に、厳しい口コミや、心ない口コミからスタッフの心を守っていくことも、サロン全体で取り組んでいかなくてはいけなくなると思います。やる気と情熱を持って仕事にのぞんでいるスタッフさんが、ひとつの口コミで熱意を失ってしまわないように。仕事が怖くなってしまわないように。スタッフさんのケアはとても大切になっていくでしょう。(この問題にとても上手に対応されている企業のセミナーを聞いたことがありますので、このことはいつかまた書きます。「褒められたときは共有し、しかられたときは企業の仕組みが悪いと徹底する」という星野グループの取り組みのお話です)
8)ネット予約がスタンダードに
これは、もう、避けられない流れになりそうですね。例えば、あるサロンで聞いたのですが、某美容サイトでは、お客様の半数近くが「今日明日予約できるサロン」のようなネット予約のページに流れるとのこと。これを取りこぼすわけにいかないと、昨年末、多数のサロンさんが前日、当日のネット予約に踏み切りました。これに伴い、予約帳のあり方も、変わってくるんじゃないかなと思います。もちろん、電話予約がなくなるわけじゃないですが、ネット予約を導入すること自体がスタンダードになっていくように思います。
9)スマホ対応ホームページが増えてくる
スマホ対応ホームページ、今年は増えるでしょうねー。というのも、1年前に比べ、驚くほど安く移行できるシステムが増えているんです。いくつか資料も拝見しましたが、やはりスマホでアクセスされるお客様には、スマホ対応ページのほうが予約につながりやすいという数字が出ています。今後、余力のあるサロンさんは、どんどんスマホ対応ページを作っていかれるように思います。
10)美容と医療が密接になっていく
日本は平均年齢45.2歳の国。今後、ますます美容(キレイでいること)と医療(健康でいること)は密接に関わっていくと思います。大型サロンさんではますますウェルネスやトータルビューティの導入がさかんになっていきそうです。商品として美容と医療の境目を狙った商品も今年はいろいろ発売になりそう。「美容院(髪を切る場所)」がメインではない美容施設(トータルビューティサロン)も増えそうですね。
おまけ
ここ数年は(特に表参道界隈では)キャラのしっかり立ったスモールサロンに追い風が吹いていましたが、今年は大型サロンならではの組織力を活かした展開が期待されるサロンが目白押しです。お客様とのサロン外コミュニケーション(SNS等)が求められる時代がら、技術をする人以外の人員を配置できる大型サロンならではの強みも、今年は顕著になっていきそうです。またお客様の複合欲求(一度にいろんなことをしたい)をかなえられるトータルビューティサロンへ化も視野に入れられるのが大型サロン。今年は大型サロンが気になります!
以上、増田の超個人的な予測でしたー。あたるかなー。