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ノルウェイの森 なのですが

「ノルウェイの森」と言えば、私の青春です。
私の青春が「ノルウェイの森」かと問われると、それはちょっと自信がないけれど。

初めて読んだのは17歳のとき。

前にも書いたけれど、当時、どうしても仲良くなりたかった人(女性)が
「私、ノルウェイの森を読んでない人とは友達になれない」とのたまったためです。

当時の私は、心に弱い部分がまったくなくて
すみずみまで健康体だったので
はっきりいって、ノルウェイの森の繊細な精神的世界に
みんなが引き込まれる理由がわからなかった。
「読んだ後、大きな声を出せなくなるよね」という感想を言った人がいたけれど
私にはその気持ちはよくわからなかった。


ただ、10代が終わり、20代になり、
ああ、世の中って、いろいろ思い通りにならないこともあるんだなあとか
そんなことを知り、
すみずみまで健康体ではなくなったころから
この小説がぐっと心に響いてくるようになったように感じる。
つまり、リアリティを持って、自分にのしかかってくるようになった、ということだろうか。死は生の対極としてではなく、その一部として存在している

というフレーズも、一年のうち、何度も頭に浮かぶようになってきた。

生まれたばかりの赤ちゃんにも死を感じるし、
死をむかえようとしている人の中にも生を感じる。

さて、映画です。

ノルウェイの森ほど、
原作への思い入れを強く持っている人が多い作品もないだろうと思う。
なので、映画化にはみんな懐疑的だったようだけれども

実際の作品は
とても静謐で、繊細で、美しかった。
こんなに美しいものを観たのは久しぶりで、
心がすーっと、黒板消しでキレイに拭かれたような、すがすがしい気持ちになった。

どのカットをとっても、ものすごく練られていて
丁寧に、妥協なく撮られていた。
監督の細部への深い愛情を感じたし、
生半可なテイクでは、この映像は撮れなかっただろうなと思う。

映画を観た人の誰もが書いていることだけど
やはり水原希子ちゃんの可愛らしさが際立っていた。
あの髪型もドキドキですね。レトロですごくキュート。
あと、玉山鉄二さんのぴたぴた衣装にも欲情します(笑)

この本は、
「6人のうち3人が死ぬ」ことだけを決めて書き始めた小説だったというのは有名な話だけれど
いま、こうして映画を観ると
「6人のうち3人が生き残る」という話でもあったのだなあと
そういうふうに感じます。

村上春樹さんの小説は、おそらくどれも5回以上読んでいるのだけれど
ノルウェイの森は、3回しか読んだことがない。
なので、家に帰ってきて久しぶりに
ノルウェイの森を読み返してみようと思ったところ
下巻が2冊あって、上巻が1冊も無かった。
なぜだ???

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