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パーマ比率が落ちたのはあなたたち一般誌の責任よ

もう、だいぶ前のことになります。
私が20代のころのことだから、うーんとっ、、、
まあ、だいぶん前です(笑)

初めて業界誌の編集さんとお食事をご一緒する機会があったんです。
で、ずいぶん夜も更けてきたころ、
何の文脈だったか忘れたけれど
「日本の美容業界のパーマ比率が落ちたのは、
アイロンで巻くだけでパーマかけてもいないのに、
パーマかけましたっていう記事を作る一般誌の責任が大きいよ」
と、その業界誌の編集長さんに言われたことがありました。

 

そのときは、私、この業界に足をつっこんですぐのことでして
(だからって、言い訳にはならないけれど)
その言葉をきいて、ぽっかーん。。。としただけだったんですよね。
正直、言われている言葉の意味がよくわからなかった。

んで、若かったものだから、
「じゃあ、伺いますけれど業界誌の、あの、いろんなものが髪にくっついている
電車にも乗れないようなよくわからない髪は誰のためのもので、
誰かの役に立ってるんですか?」とか

とんちんかんなことを言い返した記憶があります。
(ひえー、怖いもの知らず)

まあ、それはいいとして

そのとき、生意気にも言い返した昔の私の頭に全力でポカ入れたい。
もうどなただったか忘れてしまったけれど、
そのときの業界誌の編集長さんごめんなさい。

そう。
いま、その「一般誌の責任」をどどーんと感じている今日このごろです。

最近フォトシュートのセミナーで全国をまわらせていただき
皆さんの作品を拝見していて愕然とすること。
それって、ヘアスタイル(パーマ)じゃないですよね?
ヘアアレンジ(巻き髪)ですよね?

という写真があまりにも多いこと。
すごく不安に思うのは
その「パーマスタイル」と名付けた
「本当は明らかに巻き髪」の写真で集客した場合、
お客さまにはどんな施術をするんだろう? ということ。
普通にカットして、「あとは自分で巻いてね」って言うのかしら
それとも「これは巻き髪だから、パーマじゃできないの、ごめんね」って言うのかな
もしくは無理矢理にでも、アイロンのリッジを出そうとぐりぐりのパーマをかけるのかな。。。

そのやりとりを想像すると怖いし、
このスタイルでもっと可愛い自分になれるかもって
わくわくしながらサロンに行ったお客さまが
どんな思いをするのかなって
すごく不安になります。

でも、こうなってしまったのは
本当に、私も含む、一般誌のヘアページを作ってきた
人間の責任が大きいと思います。もっと反省すべきだよ、おいらたち。

なので、フォトシュートのセミナーでは
それを一番強くお伝えしています。
クリエイティブな写真は別として、
集客をするための写真は
サロンで提供できるスタイルを!
じゃないと、ほんと、逆に悪評判につながっちゃうし
何より、お客さまをがっかりさせてしまうと思います。

私も、可能な限り、誌面でリアルなヘアを届けられるように
一般誌のページでがんばります。
(ということを言っていると、雑誌社さんから嫌われるので
どんどん仕事が減るというジレンマはあるんだけど。。。笑)
でも、がんばります。
なので、皆さんも、アイロンの誘惑に負けず
ヘアアレンジではなく、ヘアスタイルの提案をしていきませんか?

などと、あらためて書くのは
先日、ACQUAの小村さんと、この件についてみっちりお話したこともあります。
小村さんも、パーマスタイルと名付けて
アイロンで巻いたスタイルがどんどん世の中に出ていることに対して
とても危機感を持っていらっしゃいます。

なので、小村さんの提案されるヘアは、
いつでも(一般誌でも業界誌でも)ガチでマジパーマだそうです。
だから、本当にびっくりするほど集客しているそう。

そう、お客さまだってわかってるんです。
アイロンで巻いたヘアか、リアルパーマか、ってこと。

その話はまた今度。

だよね! って思っていただけた方、
よろしければ、こっちも読んでください

モデルの髪を切れないなら、無理して撮影なんかしなくていい

【追記】2012.3.21
そして、このブログの続編を書きました。

その写真は「僕、アイロンで上手に巻けるんです」というアピール?

私も書きながらいろいろ考えています。

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