お仕事のご依頼
検索
お仕事のご依頼

アシスタント時代に何をすべきか

ずいぶん偉そうなタイトルで始めました、増田です。

私のアシスタント時代の話をします。
学校卒業した後、私はテレビの制作会社に入社しました。

研修期間を終えてすぐに私たちはADとして各番組に配属されました。
そこで先輩に言われた言葉が私に大きな影響を与えます。

 

いいかお前達。
AD は「アシスタントディレクター」の略じゃない。
ADは「A=あんたは D=奴隷」の略だ。
ここは軍隊だ。お前たちは兵隊だ。
 

 

今より100倍くらい素直だった私はその言葉を真に受けて一生懸命働きました。

 

ディレクターが犬を撮りたいと言ったら
それが夜中の2時であっても犬を探し
ディレクターが蛇を撮りたいと言ったら
それが朝方の5時であっても蛇を探しました。
ディレクターが欲しいと思うものを、もれなくそつなく準備すること。
それが私の仕事だと思っていました。
ディレクターが黒と言ったら黒、白と言ったら白。
ディレクターが撮影をしやすいように段取りをすることにもどんどん慣れてきました。
当時仕事を一緒にしたディレクターには、
使えるAD だなどと褒められて、嬉しくなったものでした。

 

 

けれどもあるとき、初めて仕事を一緒にしたディレクターにこう言われた時
私は困ってしまうのです。

 

「ねえ、この編集とさっきの編集どっちがいいと思う?」

 

 

隣に座ってボーっと編集作業を見てはいましたが
どちらの編集がいいかなど、考えてもいなかったので、私はテンパってしまいました。
自分の意見など、いままで求められたことがなかったし、
アシスタントはディレクターに言われたとおりのことをすればいい、そう思っていたので
自分がこの編集をするならどうするか、などと考えたこともなかったのです。

 

そして、こう言われました。
「お前さあ、アシスタントディレクターだろ?
ディレクションが仕事だろ?」

 
ふと、周りを見渡せば、同期は続々企画書を書き、
デビューの準備を進めていました。
編集作業中は、先輩のディレクターに堂々と意見をし、
よりよい映像になるように、一緒に悩み、
共にひとつの作品をつくりあげていました。

 

ただのマシンのように、それこそ奴隷のように
言われたことをそのままやっているアシスタントなんて、私だけだった。

 

そして、そのとき、大事なことに気づくんです。
私、この2年間、
無駄にしたーーーーー!!!!!
2年間、一度も自分の頭で考えていなかった私。
人に言われる仕事をそのまま何の疑問も持たずにやっていた私。
なんて惜しい2年間を過ごしたんだろう。

 

そこからのリカバリーは結局難しく、
どんどん大きな仕事をまかされる同期の活躍を目の端でちらちら気にしながら
(アシスタント時代は優秀だと言われていたのに)
私はなかなか仕事をまかせてもらえず
自分の頭で考えてこなかったので、企画書も書けず。
そんな鬱々とした気持ちは体調の変調へとつながり
体を壊してやめることになりました。

 

 

私は、自分自身の失敗から、
この春、美容の世界に飛び込んだ皆さんに
いま、アシスタントをしている皆さんに声を大にして伝えたい!

 
自分の頭で考えよう!
スタイリストのお客さまを自分のお客様だったら
自分だったら、どうするだろう?、、、と毎日毎日考えながら過ごそう。
365日間、それをした人としない人の間には
取り返しのつかないくらいの差が生まれます。

春、ですね。

皆さんの大きな目標にむかって、
最初の一歩を踏み出しましょう。

私も、今年はヤルよ!

タグ