では、がんばって産んできます
2010年の9月に妊娠が判明してから
妊婦生活、約8ヶ月。
もうすぐ産まれるみたいです。
陣痛、ハンパないです。
で、昨日書いたブログ、意識があるうちにUPします。
おもえば、2010年の1月1日に
金沢の犀川温泉で、信じがたいくらい美味しい懐石を食べながら
夫と、今年の目標や展望なんてものをお互いに発表しあったのが最初だった。
私は「今年は雑誌より書籍を多めにやりたいなあ」なんて言ってたんだけど
驚いたことに「今年は子どもが欲しいのですが」って、言ったんだよね、夫。
そういえば、その前日の大晦日
夫の高校時代の同級生と飲んだとき
「子どもとかどうするの?」って聞かれて
「そろそろ考えてるよ」って答えてたんだよなあ。彼。
そのときは「ふーん」とかって、人ごとのように思って聞いていたけれど
あれ、ホンキで考えてたのか。そうか。
当時、私は33歳。夫は27歳。
うーん、もう少し後でもいいんじゃない? とか
今年は秋口までセミナーでスケジュールいっぱいだし、とか
まだ子どもを産む覚悟が・・・とか
いろんな言い訳が一気に頭の中をめぐったんだけど・・・
まあ、仲のいい美容師さんは皆さんご存知ですが
私、筋金入りのツンデレなわけですよ。
んなもんで、夫のリクエストは、基本、万難排しておこたえすることにしています。
てなわけで、
この日のディナーが終わるころには、
んじゃ、そういう方向で前向きに調整しましょう、ということになっていた。
妊娠を報告したとき、
文字通り、飛び上がって喜んでくれたのが父だった。
夫の手を握って「よくやってくれた! 本当にありがとう」ってお礼を言っていたなあ。
私が父のコーチのもと、テニスの大会で全国優勝したときですら、あんなに喜んでなかったと思う。
後に夫が「金メダルをとって凱旋帰国して社長に褒められたときのスポーツ選手のような気分を味わった」と言ったワンシーンでした。
あの父の表情を見たときに、
ああ、子どもが産まれるってすごいことなんだなあとそう思ったし、
まだ数センチのサイズもない、お腹の中の子どもを大事に育みたいって思ったんだよなあ。
安定するまでは、ごく親しい人にしか妊娠を伝えていなかったので
つわり最中の毎週の地方出張やセミナーがヘビーな時期もあったのです。
北は北海道、南は九州まで
妊娠中の移動距離は、ざっと1万6000キロ。
産まれる前からずいぶんいっぱい旅行したね(笑)
予定よりも2ヶ月も早く産まれてきそうになり、入院、安静になったときも、
頑張ってお腹にしがみついてくれてありがとう。
1ヶ月以上も寝たきりの生活になっちゃったけれど、
無事臨月までお腹の中にいてくれて、ほんと、感謝です。
妊婦生活も(多分)あと何十時間かで終了します(するはず)。
この8ヶ月は、何にも勝る貴重な時間だったと、いま、思う。
今まで目に入ってなかったものごとが、急に目に入るようになった。
そんな時間でした。
例えば、突然
街を歩く妊婦さんが目につくようになったし
ベビーカーが目につくようになった。
育児をしながら仕事を続けている美容師さんや編集さんもたくさんいることにも気づいた。
妊娠、出産は、地域や政治と密接にコミットしていて、
ああ、こういうところに税金が使われているのか、とか、そんなことも知った。
それは
私にとっていままで「あっち側」のことがらだったことが「こっち側」のこととなる大きな変化だったし、
その経験ができただけでも、妊娠生活は本当に貴重だったと思う。
そして、これは確実な予感だけれど
出産後は、もっといろんなことに気づき、いろんなシーンが目につくようになるのだと思う。
それらのことがらが、私たち夫婦の人生に深みを与えてくれ、
新しい感動を与えてくれるのではないかと想像していて
それはとても楽しみなことのひとつ、です。
それとは別に
妊娠や出産というのは、病気ではないけれど
命のやりとりをする、切迫したできごとなのだなあということを感じる日々でもあった。
まだ出産は経験していないので、なんとも、だけれど
日々大きくなるお腹と、びっくりするくらいのびる皮膚を目の当たりにして
そして毎日どかすかお腹を蹴りまくる赤ちゃんの胎動を感じ
命のメカニズム、ダイナミズムを感じない日はなかった。
その感じは、狙いを定められてロックオンされた感じで
「ああ、もう後戻りはきかないんだなあ」という感慨すらわきました。
これから赤ちゃんは、
自分の頭蓋骨を重ねて産道を通りやすくして回旋しながらおりてくるらしい。
彼もそんな健気に頑張ってこの世に出てこようとするのであるから、
私も頑張ってこたえたいと思う。
そんな、妊娠中に感じたことや、調べたことは
このブログとは別にぼちぼち書いて残しておきました。
そんな人、いないかも、ですが
ご興味ある方は、こちらの増田の裏ブログをどうぞ。
さて。長くなっちゃった。
妊娠中にお世話になった皆様、
仕事上でいろんなご配慮をくださった編集さん、メーカーさん、ディーラーさん、美容師の皆様、
本当にありがとうございました。
また、早い段階からいろいろ相談にのってくださり、アドバイスくださった
プレアデスセンターの有木さんと、MINXの高橋マサトモさんには本当に感謝しています。
いろんな節目で励まし、サポートしてくれた友人たちや、先輩ママたちにも、心からのお礼を。
何度も上京し、体調を崩した私の代わりに家事(と仕事)を一手に引き受けてくれた母と、
それを許してくれた父にも、スペシャルありがとう。
何かときにかけてくれた弟夫婦にもありがとう。
初孫を楽しみにしてくれている義父と、初孫を楽しみにしながら急逝してしまった義母にも。
お二人から続く命を、引き継げることを嬉しく思います。
最後に
この妊娠期間中、
十分すぎるほど、私を気づかって大事にしてくれた夫に最大の感謝を。
それからなにより、子どもをつくることを提案してくれたことにも、
言葉では言えないくらい感謝しています。
あなたの子どもを産めることを、とても嬉しく誇りに思っています。
産まれた後は、今まで以上に、きっと大変なことも増えるのだと思うけれど、
新しいステージを、一緒に歩いていけることを、今から楽しみにしています。
これからもどうぞよろしくね。頼りにしています。
ではでは。
行ってきます。
願わくば、するっと安産できますよーに!