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誠実であることがいちばんつよい 《さとなおリレー塾・第7回》

さとなおリレー塾も、今日で7回目。今日は、電通・京井良彦さんの「広告は伝えるからつなげる時代へ」の回でした。

今日、ロングエンゲージメントを家に忘れてきてしまったので、amazonの画像にて。

ロングエンゲージメント なぜあの人は同じ会社のものばかり買い続けるのか

 

今日のお話は、お客様との接点をひとつひとつ大事にして、いかにファンになってもらい、そのファンと長い時間添い遂げる覚悟を見せるか、という内容でした。

まさに、美容業界の皆さんが、日々考えていること、悩んでいることに対する、心強いアンサーだったなって、私は感じました。普段、さとなおさんがおっしゃっていることを、別の角度から伺えたこともあり、さとなおさんと京井さんにサンドイッチされて、ぐっと思考が固定化した感じがします。

 

 

でね、結論から言うと、これは、大きな声で言っちゃうけれど

 

やっぱ、

誠実にお客様のことを考えているところが生き残る時代になる(というか、もうほぼなりつつある)

そうです。

 

あとね、

「自分の頭で考えて、お客様のために動ける」スタッフさんが育っていくお店が、生き残っていく時代になる(というか、もう、ほぼなりつつある)

 

そうです。

 

これ、本当にいいお知らせ! 2015年に聞いたお知らせの中で、いちばんいいお知らせだよ。すごく嬉しいよ。頑張って、時間をかけてスタッフさんを育てている「人が財産だから」って言っているオーナーさんたち全員にお知らせメールをしたいくらい、いいお知らせ!!!

 

 

で、どうして、そういう時代になっているかということを教えてくださったので、紹介します。

 

 

1)これからの広告は、「伝える」から「関係構築=つながる」になる

★もはや、私たちのタイムラインには友達というフィルターをかけられた情報しか届かない

→友達からの推薦を信じる人は90%、一方で検索サイトの広告を信じる人は41%(かの有名なニールセンのデータ)

→待ち伏せしてなんとか見てもらう広告から、ファンに拡散してつなげてもらうのが広告。

★1対多の広告から1対1のつながりへ

→one to oneのサービスなんて、これまでお金がかかってできなかったけれど(ex:個人宅の御用聞きをする三河屋さんは人件費・手間暇がかかるため廃れていった)、今のテクノロジーでは、one to oneのコストって劇的に安くなったよね。だから「できない」って言えない時代になったよね。

→サービス業の究極の形は、顧客1人1人に合わせた対応をすること(一律対応から個別最適へ)

→例:米国家電販売会社ベストバイ社の「TWIELPFORCE」。顧客の家電の相談にTwitterでスタッフがのるサービス。

※さとゆみ感想 2015年流行予想にも書いたけれど、美容業界にも今年、one to oneサービスが求められると思っています。なので、去年からずっと、美容業界でできるone to oneサービスについて考えています。今日の京井さんのお話で、ベストバイ社の事例について、深く知ることができました。ただ、相談にのるだけではなく、社員のモチベーションに依っていることなど、メモ。

 

2)新規じゃなくて、ファンの方向を向いて語りかける

★100万人を一瞬振り向かせる手法から、100人のファンとつながり、その友人の100人、さらにその後ろの100人につながることを考える

→すでに知っている人に、さらに告知してどうする? という発想をまず捨てること。

→素性がわからない新規顧客を振り向かせようとするから、打ち上げ花火的な広告やキャンペーンになってしまう

 

さとゆみ感想:ファンに向かって語りかける、ファンをいちばん大事にするというのは、多分、いま美容業界でもいちばん大事なことなんだろうと感じました。新規客と既存客。よく言われることだけれども、うまくいっているサロンさんは皆さん、既存の方々をいちばん大事にしている。

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3)その商品を使えば(その店に行けば)どんな体験ができるのかをいちばん知っているのは「ファン」

★ファンの人たちを見える化して、味方になってもらう

→お客さまはスペックや機能じゃなくて、その商品を使うと(そのお店にいくと)どんな体験ができるのか? それをいちばんわかっている「ファン」の人に話してもらうのがいい

→ファンの人が自発的に語りたくなるようにする方法を考える

 

さとゆみ感想:昨年末だったかな、福岡のフレアの松谷さんが試験的にやってらした「お客様に松谷さんの魅力をタグづけして語ってもらう投稿」が、ものすごい破壊力あったんだよね。松谷さんが発信するのではなくて、お客様側に松谷さんヘアの体験談を語ってもらうという圧倒的な強さを感じたものでした。これ、ファンを味方につけてファンに語ってもらうという方法だなあって思いました。

 

 

4)人を動かすのは「お金」ではなく、自分の内側から湧き上がるモチベーション

★モチベーション3.0 →人間は経済的に豊かになったら、お金ではない動機で動くようになる

→人々は、よりよい世の中に向かうことを潜在的に求めている。よりよい世の中に向かうために、自分も協力したいという気持ちがある。

→でももちろん、そのような「よりよい世の中になってほしい」という人気持ちをあてにして商品やサービスを広めた場合は、その商品やサービスに関わることで、その人が「幸せな気持ちになる」ようなことを保証しなくてはいけない。

 

5)お客様全員が広告塔になりうるし、お客様と過ごしたどの瞬間も広告になりうる

★今までの広告は「購買まで」のことを考えていればよかった。これからは、購買前、購買中(サービスを受けている間)、購買後まで全て守備範囲になる。

→買ってもらって、ハイおしまいではない。どれだけ完売しても、買ってもらった後にネガティブな反応があればマイナスになる。

→体験した後のお客様の感想がだだ漏れになる時代、一人ひとりに合わせた接客ができるかが本当に大事。サービス業でいうと、スタッフさんが、自律的な判断ができるかどうかに、今後はかかってくる。

 

※さとゆみ感想:まさに今日のワークショップで美容業界におけるMOTサイクルについて話をしたところでした。どの接点でも、お客様は「また来よう」「もう二度と来ない」を判断しているということ。これをチャンスと捉えるかどうか。

 

 

 

6)お客様と一緒に商品(サービス、お店)を作っていく

★お客様をより強いファンにしてくためには、勝手に商品やサービスを開発するのではなく、お客様と一緒に作り上げていく。

→日本には昔から「主客一体」という言葉があった。ゲストと一緒に場を作っていくという考え方を、いまいちど思い起こしても良いかもしれない。

 

 

 

全体を通した感想

★ さとなおさんが、最後におっしゃっていた言葉。広告業界のトップにいらっしゃる方たちほど「根本的」で、「誠実」で、「哲学的」だという言葉。時代はどんどん誠実になってきているというメッセージが、へそのしたあたりにズドンときました。

★このリレー塾が「リレー」であるゆえんなのだけれど、会社や立場が違う人たちが、違う言語を使いながらも、同じ思想を語っているという手法は、受講する立場からすると、とても傾倒しやすく、迷いなく受講できるなあと感じます。

★来週は遅刻参加ですが、高伯さんのお話、どうしても伺いたいので、遅れて伺います!!!

★京井さんも、廣田さんも、別業界からの転職でいらしたのですが、10年、ほかの仕事をされていてもトップランナーとして活躍される方はされるのだなあと、それが、別の意味でとても気になりました。転職の理由など知りたかったですw

 

 

こちらも、京井さんのご著書です。まだ読めてないですが、今日の復習に読んでみようと思います!

 

 

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