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古くて新しきもの滅びず《さとなおリレー塾・第6回》

さとなおリレー塾、今日は、「使ってもらえる広告」の著者でもある、博報堂の須田和博さん。今週、校了が多すぎて、生きているだけで精一杯だった。予習できなかった。痛恨。

 

須田さんは、大貫卓也さんに憧れて博報堂に入社されたそうです。
(本文には全く関係ないけれど、私は是枝さんと仕事をがしたい一心でテレビマンユニオンに入社し、テレビに全く興味がないことを入社日に思い出した人です。残念)

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今日の塾の最中、何回涙をこらえたことか。素敵な広告って、笑ったり、泣いたり、びっくりしたり、とにかく、身体が反応して動くもんなのだなあと、そう思った2時間だったよ。素敵だった。。。

 

あと、さとなおさんに始まって、この塾でプレゼンされる方は、本当に言語のチョイスが「これしかない」というくらいわかりやすすぎます。
やはり日常的に「まだ実態が見えないものをプレゼンしてお金を払うことを決めてもらう(実際の入金の話じゃなくてね)」ための説明責任を果たしている方たちだからこその、わかりやすさなんだろうなあと。ここがね、ライターとしては、悔しいくらい、本当に学ぶべきことしかないと感じます。

 

 

今日も、私なりに理解したことを。

 

 

1)メディアの環境が変わっても、ヒトは普遍

★普遍的なことに、いかに新しいアプローチで臨むか

★メディアは進化しても、人間は進化しない(笑)

→人間の欲望、欲求は、時代を超えても変わらない

★「当たり前」は、いつだって、あっさり変化する。良いイノベーションはいつだってあっさり「当たり前」になる
LINEやFacebookは確かに革新的だった。でも、活版印刷の発明、郵便の発明、電話の発明に比べたら?

★メディアには歴史がある、つまり、歴史とともにメディアが変わるという覚悟を持つ

★変わらないことと変わること、両方を見ることが重要
変わること→メディア
変わらないこと→ユーザー(お客様)が価値を決めるということ、お役に立つものが良いということ

※さとゆみ感想:変わるメディア、変わらない人間、という二項にサンドイッチされた4つのメソッド。
結論ファースト、メソッド&事例紹介、結論アゲインのサンドイッチで2時間。
パワポや動画を利用した(変わること)、結論を序章と終章で繰り返す伝わりやすい伝達方法(変わらないこと)。このプレゼン自体、まさに、変わることと変わらないことを組み合わせた「人のお役に立つプレゼン」だなって、そう思いました。

2)お役に立つ広告=使われる広告
★訴求から実用へ
つまり、使ってもらえる広告(ブランディッド ユーティリティ)

※さとゆみ感想:個人的に、ブランディッドユーティリティを日本語にするなら? を、「半年も(!)」考えていたというお話がぐっときました。やはり、ネーミング(名付け)こそが「思想」の反映で、だからこそ名付けは本当に重要で、半年も考える価値があるものだと思う。

※さとゆみ感想:ioT(Internet of Things:今まではネットワークに接続されていなかった「モノ」がインターネットを介して情報をやり取りする能力を備えていくこと)という言葉は初めて聞きました。これ、流行ワードのように思えるけれど、「人のお役に立つ、使ってもらえる広告」と考えると、すっと納得できる、って思いました。

※さとゆみ感想:できすぎな話なのだけれど、このブログを書いている最中に3歳息子が怖い夢でも見たのか泣きながら、仕事部屋にやってきた(深夜0時)。なので、カフカの動画を検索して見せたら(初めて見せました)、ぴたっと泣き止み、一度動画を見せただけなのに、「カフカ、もう一回見せて」と商品名を認識した上でのたまったよ。須田さん、ネ申と思いました

 

 

3)「 つっこまれ」クリエイティブ
★投下する広告(マス)から、伝播するコミュニケーション(ソーシャル)に移行には「つっこまれ力」が重要
つっこみ=愛情。愛情=共感。

★ソーシャル時代の「発信力」とはすなわち「被リンク(=リンクをしてもらう)力」

★しかし、いずれにせよ「愛情」が前提になって共感を生まないといけない

 

4)メディアを「身近」にする
★マスでの表現を「自分ごとにする」
広告で見たことを、自分でも体験できるようにする

★ウェブ広告→SNSで「中の人」になる→ユーザーと直に触れる

★流行は中央から、共感は地元から(テレビをもっと身近に)

★メディアを「エラくないもの」にすることによって、ユーザーに接近することができる

さとゆみ感想:キャンペーン終了後に「ブカツの天使」をどうするか考えた、という話に、じーんときました。

5)実現クリエイティブ
★「表現」ではなく「実現」。「言う」のではなく「やる」
ホントにやるからこそ価値がある。挑戦するからこそ応援される

★「広告」から「広場」へ
みんなで楽しめる場所を提供する

 

さとゆみ感想:ボルボトラックのLIVE TESTに関しては「みなさん、ご存知ですよね?」って感じだったのですが、私、今日、初めてみました。世の中にはすごいCMがあるんだなーっておもった次第。 次々見ちゃった。86 “Racing”は、見つけられなかったです。どのCMだろう。。。

 

6)受託から開発へ
★決定を待たずに、思いついたらやる場所を作ったのが「スダラボ」
受託されてやるのではなく、広告の新商品を開発する
→ex.ライスコード 風景を売り場に変える広告の新開発(カンヌPR部門ゴールド受賞

さとゆみ感想:「1回目が成功すると、2回目に取り組みやすくなる (須田さん)」。で、ですよね。だからこそ、1回目に注力することはすごく重要だなあと、最近、いろんなシーンで感じる。やりきらんと。

さとゆみ感想:「頼まれないときからやる」ではなく→「成果ができたので、仕事にする」の循環は、意識したいなって思っていること。

7)今、再びの「新しい、普遍・」
★未来の元ネタは過去にある

★最古×最新=「新しい、普遍。」
→「いい物語というのは、普遍的なことをいかに新しく言うか」(細田守監督)
→「いつまでも古くならないことが新しいこと」(小津安二郎)
→「古くて古きもの滅ぶ。新しくて新しきものまた滅ぶ。古くて新しきもの滅びず」(新保民八)

全体を通した感想

ボルボのCMをずっと見続けてしまったため、いつもよりアップに時間がかかりました。面白かったー。

★広告のお話のようで(いや、広告のお話、なんだけど)、あらゆる業種に役立つお話だと感じました。「温故知新」の、リアルな実例をたくさん聞けたことにより、自分のいる業界では、、、と置き換えて考えることができました。

★業界のトッププレイヤーの方は、必ず、業界の歴史を紐解いているのだなあ、と感じました。歴史の中で、今の時代性や、立ち位置や、相場観を手づかむ、という感覚を体に染み込ませたいと、感じます。

★書いているうちに、この私のブログのまとめよりもずっと、わかりやすい画像も入った須田さんご自身によるまとめを発見したので、みなさん、こちらがおすすめです。

★質問したかったことがありました。
スダラボのような場は、どのようにメンバーを選抜されているのでしょうか。立候補制? 指名制? 増員や減員はあるのでしょうか。このような社内勉強会(社内ベンチャー?)を組織する上でのポイントがあったりするのでしょうか。

★さとなおさんの帽子がおしゃれでした。

★今日、ランチでお会いした方が、私のブログを読んで、「明日のコミュニケーション」と「アンバサダーマーケティング」を読みましたと言ってくださいました。美容業界のトップの方々と、これらのお話を共有できるのが、すごく、嬉しいです。

 

須田さん、さとなおさん、ありがとうございました!!

 

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