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JBCA全国大会2014年 その1 佐藤友美的・全体感想

今年で3度め。私が拝見するのも3度めの、JBCA(日本ビューティーコーディネーター教会)の全国大会にお邪魔させていただき、審査員をさせていただきました。

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今年は、審査員の皆さんも理事の皆さんもおっしゃっていたように、すごくレベルの高いプレゼンばかりで、しかも「取り組んだこと」と「その成果」が明確になっていたので、会場にいらしていた人たちも、すごく刺激になったのではないでしょうか。

 

 

いろんな角度からのビューティコーディネーターの可能性が発表されていて、確実に美容業界の新しい可能性につながっているということが目に見えてわかるプレゼンの数々でした。

 

審査は、どうしても審査基準があるから、それに沿って点数を出さなくてはいけず順位がついてしまうのですが、プレゼン内容そのものはどのサロンさんも甲乙つけがたく素晴らしかったです。
 
また、必ずしも自分がつけた点数と「へええ凄いなあ」とか「これは大きな気づきだ!」思った感動のサイズが比例しているとは限らないのが、こういう大会の面白いところです。
 
このブログでは、その「点数」では表現しにくい部分の、私がそれぞれのプレゼンから感じた、個人的な感想や気づきをアップしたいと思っています。
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今回感じたことのひとつが「この場に立つこと自体の難しさ」です。
 
というのも、昨年全国大会にいらした店舗が、今年、1店舗も代表に選ばれてなかった(選ばれたのが別の店舗だったというケースはありました)んですよ。すごくレベルの高い予選だったことがわかります。
 
 
ミステリーショッパー3人の平均点の高いサロンが参加しているのですが、点数的には全国で2位だったサロンですら、激戦区では出場できなかったりして、とにかく、この場に立つことがいかに難しいか、そして、全体的なレベルがいかに高いかということがわかります。

 

 
代表理事の小林さんの開会のご挨拶によると、今回のJBCAの全国大会予選には226サロンのエントリーがあったそうで、JBCAの資格取得者数は1万人規模なのだとか。今後の大人社会に対応するためには「個人の力」から「チームの力」にシフトチェンジが進んでいくであろうというお話などが印象的でした。

 

 

予選の選考に関わったミステリーショッパーの覆面調査では、ビューティコーディネーターがいるサロンは、そうでないサロンに比べ「必ずまた来たい」という人の割合が10ポイントほどあがります。しかも、ビューティーコーディネーターの対応が良かった場合は、その数字は23ポイントもあがるという相関性が見られたそうです。

 

 

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昨年よりも参加サロンが一気に増えた今年は、覆面調査の満足度の平均点数が下がることもありうるのではと思われていたそうですが、結果的には、平均点は0,5ポイントあがっていて、特に、新潟エリアなどは、エリアとしての取り組みも密度が高かったようで、加盟サロン数も平均点もとても高い結果になっていました。

 

MSの方いわく、

 

高得点サロンの特徴は
①中長期的な提案があること
②ホームケアの提案があること
③チーム接客ができていること

の3つだったそうです。

 
特に、①と②は、ビューティーコーディネーターに関する取り組みをしていないサロンでは、「やりたいと思っているけれどなかなかできていない」部分かもしれないと感じます。

 

 

さて。

 

 

全体を通しての感想を先に言ってしまうと、私がとても強く感じたことは、全国大会にでていらしたサロンさんでは、以下のことが共通して徹底されているなあ、ということです。

全国大会にでられているサロン=覆面調査での顧客満足度が高かったサロン なので、顧客満足度が高いサロンの共通項が何だったかを見渡すことは、すごく意義があるように思います。

 

私が気づいた12サロンの共通項は下記の5点です。

 

①新規獲得<既存顧客満足
新規集客だけに重きを置いているのではなく、再来率を重要指標にしており、さらには既存の顧客のリピート率や来店頻度をあげ、もしくは単価をあげることで、生産性をあげているということ。新たに顧客を呼ぶこともさることながら、それ以上に、顧客をジプシーさせない仕組みづくりに最初に取り組んでいることがわかった。

 

 

②直前予約<次回予約
次回提案とセットの次回予約を推進しており、また、その次回予約のキャンセル率を下げるような工夫をしていて(この工夫に関しては、昨年のSNIPSさんのプレゼンがすごく大きな気づきになっていると感じた)、昨今言われるような直前予約に重心を置いていない。というか、直前予約競争に巻き込まれていないからこそ、丁寧な対応ができている。

 

 

③値引き集客<単純値上げ<付加価値単価アップ
値引きやキャンペーンなどによる一過性の集客ではなく、また単なる単価アップではなく、しっかりと付加価値をあげることによる「お客様に喜ばれながらの単価アップ」が実現できている。

 

 

④個人のお客様<サロンのお客様
顧客を個人のお客様と思わず、サロン全体のお客様ととらえている。つまり、個々のプレイヤーの売り上げをあげるだけではなく、サロン全体で失客をしない仕組みづくりをしている。(これは例えば、産休中の引き継ぎなどに顕著)。もしくは、顧客をスタイリストのお客様と思わず、スタイリスト・アシスタント・ビューティーコーディネーター・各種(ネイルやアイ)の担当者全員で取り囲むチームビルディングがされていること。極端に言ってしまうと、そのスタイリストが失客したとしても、サロンのお客様としては失客しない仕組みが作られているということ。

 

 

⑤お客様目線>技術者目線 でも お客様主導<サロン主導
これが面白いところなんだけど、お客様の目線で見た業務フローの見直し、お声掛けの仕方を徹底しているサロンばかりなのに、次回予約や店販のオススメなどは、しっかりとプロとしてのイニシアチブをとっているというところが共通項。目線はお客様目線だけれど、提案はプロとしての提案をしっかり提示する。このメリハリが、特徴的だった。

 

私が12サロンの共通項として感じたのが、上記の5点です。

 

髪書房の千葉社長が、講評で、このプレゼンは全国のサロンさんに見てほしいとおっしゃっていましたが、私も本当にそう思いました。

 

値引き競争に巻き込まれずに新規客を獲得したいサロンさんや、飛び込み予約を重視するあまりに、既存のお客様への対応が後手後手になっているサロンさんには、本当にヒントだらけのプレゼンだったのではないかと感じます。

 

そんなことが、今回のJBCAの全体を拝見して感じたことでした。

 

また、追って、個別のプレゼンの感想をアップします!

 

【関連記事】

キャンペーン後失客防止とか休眠美容師さんの復帰とか JBCA全国大会2014年 佐藤友美的感想その2

こちらは、昨年のブロク
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