デザインって「課題解決」
昨夜は美容師さんたちの異業種勉強会「HAZAMA会」でした。スピーカーは、TYPEFACEのデザイナーの渡邉さん。
私はいつも、HAZAMA会で講師をお願いする方に「明日すぐに役に立たない話をしてください。美容業界のトップを走っている方々は、どんな話であってもその話から何かを見つけ学び、自分の仕事に生かす力を持っています。だからできるだけマニアックにご自身のお仕事を語ってください」と伝えています。
今回のHAZAMA会は、エディトリアルデザイン(出版に関わるデザイン)の世界のデザイナーさんと、ヘアスタイルの世界のデザイナーさんたちの、デザインを通しての化学反応が、すごく素敵な形で現れた、いい時間だったなと感じました。(飲み会ではさらに)
以前、世界的な建築家の平田晃久さんにお話いただいたときのような化学反応を感じました。
かくいう私も、渡邉さんの話のあらゆる部分が刺さったんだけれど、今回それはちょっと置いといて
この会の中で、私だけが双方の分野のデザイナーと仕事をする立場なので、その視点で面白いなと感じたことだけ書こうと思う。
お話2時間からの2時間の呑みで私が思ったのは、やっぱり、「デザインって、課題解決」なんだなということ。
このようなタイプの本をこのような場でできるだけ多くの人に売りたいというオーダーに対する解決策と
このようなタイプの髪質の女性をこのようなシーンでできるだけ輝くような髪型にしたいという解決策
渡邉さんの装丁デザインと、三笠さんの恋が生まれるヘアは、どちらもやはり課題解決としてのデザインで、それは常に「オーダーに対する一番良いリアクション」としてのデザインであるということ。
だから、答え(解決の糸口)は、相手が持っている。課題の解決は、その答えを削り出す作業なんだなあということ。自分発信で生み出したいデザインがあるわけではなく、相手の作りたいものを、課題を整理し最適化した形で解決することが、デザインなんだなあ。って。
いつもほわっと思っていることが、昨日、2つの職業のデザイナーの化学反応で、とてもよくわかりました。
by Sweetie187
過去に何度も書いたけれど、
デザインの語源は、 デ(de:削る)・ザイン(sign: 形作る)で 「ノイズを削り落とし、本質を磨いて形を作る」という意味のラテン語だそうで
design しているみんなの話は、かっこ良かったよ。
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雑誌にしかできないことなんてもうほとんどない。でも、ちょっとだけある。