2018.03.26 Mon

東京に戻りました。

1年前の今日、MINXの故鈴木三枝子さんについて書かせていただいた『道を継ぐ』が刊行されました(と、Facebookが教えてくれた)。

 

readmore

もうすでに自分が書いた本という意識はほとんどなくなっていて、私にとっても、折に触れて読み返すバイブルになっています。

 

この本は不思議な本で、
調子に乗っているときに読むと戒められるし、
落ち込んでいる時に読むと励まされるんです。

 

 

あと何より、もっと明るくもっと自由にいこうって思える。
人生の短さと、短くても余りある豊かさを教えてもらえる。

 

 

前を向こうとか、信じようとか、笑い倒そうとか、いいところをみようとか、美味しいもの食べようとか、もっとめっちゃ愛そうとか。

 

 

この本を開けば、自分に足りなくなった栄養素がすーっと心に染み込んできて、幸せで大切なことで体いっぱい満たされる、というか、そういうものは、ちゃんと自分の周りにすでにある、そんな感じがするんです。
つい昨日も、東京から1000キロ以上も離れた土地で、偶然お会いした70歳の男性の方に、この本を読んだよと言われ、涙が出るような感想をいただきました。

 

 
amazonだけではなく、たくさんの方が自分自身に引き寄せたレビューを書いてくださっていて、みなさんものすごく前向きな読後感を持っていただいているのも、鈴木さんのポジティブなオーラが、降り注いでいるからなんじゃないかなって思います。

 

道を継ぐ

道を継ぐ

posted with amazlet at 18.03.25
佐藤友美
アタシ社 (2017-03-25)
売り上げランキング: 26,356

 

 

先日は、本の中の、鈴木さんのこんな言葉に出会いました。

 
「辛いときほど、仕事に出なさい。仕事がお前を救ってくれる」

長らくお休みいただいておりましたが、東京に戻ります。
リスケいただいた皆様、仕事をかわってくださった皆様、本当にありがとうございました。

 

 

明日からまた、張り切って働きます!


カテゴリ:Writing

2018.03.11 Sun

美容師さんこそ、人材教育の最先端をいっている『若手を動かせ』(中村トメ吉さん)

取材、構成を担当させていただいた、OCEAN TOKYO中村トメ吉さんのスタッフ教育本、『若手を動かせ』が発売になりました。

readmore

 

OCEANさんは、創業4年目にして、美容業界のレコードを次々塗り替え、入社試験の整理券を配る日には、原宿に大行列ができるのがニュースにも取り上げられているような美容院です。

 

 
 
私は日頃から、日本で一番人材教育の最先端をいっているのは美容業界だと思っていて、だから、美容師さん発の人材教育の本が一般の書店に並ぶことは、なんといいますか、もうね、自分の子供が生まれたとき以来くらいの嬉しさがありました。

 

この本に関しては、書きたいことがあふれすぎて、なかなかアップすることができず、我ながら錯綜してました・・・。
その中で、ひとつ、本ができるまでのエピソードをお伝えできればと思いまして、それを書きます。

 

今回、トメ吉さんについてスタッフの皆さんから、「トメ吉さんはどんな上司ですか? どんな影響を受けましたか?」とお話を伺いました。

 

 

まず、共同経営者の髙木琢也さんの言葉に心が震えました。

髙木さんは、美容業界では知らない人は一人もいないと思いますが、日本に50万人いると言われる美容師の中で、売り上げもコンテストでも、憧れる美容師ランキングでも日本一になっている方です。
当然、分刻みで仕事をされていて忙しい方なので、1時間だけなんとか時間をとってトメ吉さんについてお話を聞かせていただけないでしょうかといったところ、「トメのいいところを1時間なんかじゃ語れない」と、3時間もお時間を作ってくださいました。「トメは口下手だから、俺がちゃんと話さないと」って・・・。

 

 

つい先日、私は髙木さんのヘアショーを拝見したのですが、過去見たどんなショーよりも、人を高揚させるショーでした。子宮に響くっていうのはこれかって思ったくらいです。
でも、1万人を魅了できる髙木さん自体、もともと「人前には出たくない」というタイプだったそうなんです。

髙木さんのスター性を見抜き、「たくさんの人に夢を与えるために、ステージに立ってほしい」と説得し背中を押したのがトメ吉さんだったのだとか。
美容業界に高木琢也さんという希代のスターを生み出し、彼の姿を見て、あんなかっこいい美容師になりたいと思う学生さんを大量に発掘してくれたことひとつとっても、トメ吉さんが業界に与えた影響は計り知れません。

 

髙木さんは3時間、トメ吉さんについて語ってくださってなお、「まだ足りない。トメのすごいところはまだたくさんある」とおっしゃってサロンにお戻りになりました。

 

 

髙木さんだけではありません。お話を聞かせてくださったスタッフさんも、
「自分の夢を初めて否定しなかった大人」
「前の美容院では仕事が嫌いで嫌いで仕方なかったのに、ここでは毎日楽しすぎる」
「中村さんが自分を育ててくれたように、僕もスタッフを育てたい」
「中村さんを超えることが恩返しだと思っている」
などと、語ってくれました。
みなさん、お話させていただいたあとにも、メッセージやLINEをくださり「中村さんの本ために、もっと役に立てることがあったらいつでも言ってください」と、ご連絡くださいました。
先日のトークイベントには、もう一人の代表である三科さんが、奥様と一緒に駆けつけてくださいました。

本が発売になってからは、スタッフの皆さんが自分の言葉で、この本を読んだ感想や、トメ吉さんにうけた影響などを語ってくださっています。

こんなにも、若い人たちから慕われる社長って……。

 

 

昨日、たまたまTwitterで、こんなコメントを見かけました。多分、20代の人が投稿したtweetじゃないかと思います。

 

頑張ったご褒美にご飯連れて行ってあげる
なんで頑張ったあげくにおっさんと飯いかなならんのですかねー⁈
罰ゲームか!!!

 

 

悲しいけれど、こんなふうに思っている若い人は多いのかもしれません。最近も「後輩にうざさられたらと思うと、飲みに誘うこともできないんだよね」と言っていた友人がいました。
でも、オーシャンの皆さんは、誰もが「自分からトメ吉さんにのみに連れてってほしいとお願いする」と言っていました。
トメ吉さんも、スタッフの相談事にいつでものれるように、週の半分は予定を入れずに、あけているそうです。

 

 

 

「美容師の仕事は髪を切ることではなく、お客様に自信を与えること。お客様の背中を押してあげること」
「そのためには若いスタッフたち、自分自身がかっこよく、輝いていないといけない。スタッフが生き生きと楽しく、そして情熱を持って働ける環境を作るために一番時間を使ってきた」

50時間以上にわたる今回の取材の中で、著者のトメ吉さんが、100回くらいおっしゃっていたのが、上の言葉です。

 

「若手を動かせ」は、20代のスタッフさんの心とどう向き合い、どう育てて行くかという本ですが、スタッフさんたちの情熱あふれるメッセージを毎日受け続けたこと自体が、トメ吉さんが、真の人材教育者なんだということの証明のように感じました。

 

 

美容師さんが書かれた「人材教育」についての本が、業界を超えて、たくさんの人に届いてほしいなと思います。
そして、トメ吉さんが心から願う「若手が生き生きと夢を語って働ける世界」が実現してほしい、そんなふうに思っています。
そういう若い人たちの夢を、つぶさない。応援する、守る。そういうことが、私たち大人世代の使命なんじゃないかって思うんです。私はもう、いい大人世代だから、これからそういう仕事をしたい。その第一歩目が、この本になります。

 

書店さんでは発売初日に完売店が相次ぎ、Amazonでもずっと総合30位から40位台を行き来しています。

 

 


書店さんで見かけたら、ぜひお手にとっていただけたら嬉しいです。

 

 

 

若手を動かせ

若手を動かせ

posted with amazlet at 18.03.10
中村トメ吉
エイ出版社
売り上げランキング: 41

 

 

 


カテゴリ:Writing

2018.02.26 Mon

42歳になりました。と、ちょっとしたご報告と抱負

42歳になりました。と、ちょっとしたご報告と抱負

readmore

最近はもっぱら、OCEAN TOKYOの中村トメ吉さんのこの書籍『若手を動かせ』にどっぷり浸かりきっておりました。

 


美容業界の人には「PREPPY」さん、「MEN’S PREPPY」さんでおなじみの枻出版さんが、50年の歴史の中で初めて出される、一般向けのビジネス書ということで、企画、立ち上げの段階からご一緒させていただきました。

 

OCEAN TOKYOは創業たった4年で、日本の美容業界のあらゆるレコードを塗り替えたサロンさんです。入社説明会の整理券を手にいれようと徹夜で並ぶ学生の列がニュースになったりしている企業です。
80人の社員の平均年齢は23.8歳。そのオーシャンの若手たちの情熱に火をつけ、爆速で成長させ、頼もしいリーダーたちに育てていったのが、トメ吉さんです。

 

 

トメ吉さんの話を聞き、そして熱くキラキラ輝いているOCEANの若手のみなさんを見ていると、「最近の若者は冷めているし、やる気もない」と感じるならば、それは単に自分が、その若手に信用されていないというだけのことなんだなと思わされました。

で、同時に、この取材の最中、私自身にもいろんな心の変化がありました。
それは、そのまま42歳になった自分の抱負でもあるな、と思ったので、ここに書いてみようと思います。

 

 

 

 

「強くなりたい」「とにかく強くなりたい」と思ってこれまで生きていました。
悟空みたいに、それはそれは真面目にコツコツ修行してきました。

 

教えることより学ぶことが好きでした。
与えることより得ることに貪欲でした。

 

でもここ数年、そうやって手に入れた武器で、わたし一体、誰を守りたいのか、何と戦おうとしてるのかってことを考えるようになったんですよね。

 

 

トメ吉さんと出会い、そのあたりが、明確になりました。
「若手が輝ける環境を作りたい」というトメ吉さんの言葉を聞いて、私も、もう一回、美容の現場に戻ろうと決めました。

 

「撮影現場に立つのはやめ、これからは活字だけで生きていきます」と宣言して3年経ちましたが、撤回します。
もう一度、美容業界で、影響力のあるビジュアル作りに関わりたいと思いました。もう一度、現場に戻らせてください。

 

 

美容業界で育ててもらって、いい歳の大人になりました。
これからは
「こうなったら最高だと思わない?」
とか
「本当ならこういうものを作りたいよね」
というものを、「ほんとうに」実現できる大人になりたい。

 

 

綺麗ごとを堂々と口にして、それをちゃんとまかり通せる大人になりたい。
そのために、かめはめ波も撃てるように練習して来たし、仙豆も手にいれたんじゃないか。

 

 

なんてことを、思って過ごした誕生日でした。

 

 

 

3年前には、5年前には通らなかった美容業界での企画を、いくつか通してもらいました。

今年は書籍のライターとして、そして、美容業界での編集者として、それから一人の書き手として、全分野で爆走したいと思います。

 

 

先ほど公開された、最終回のQJナビさんでの連載、「さとゆみの美容師列伝」でも、トメ吉さんのこと、それからこれから私が美容業界でやりたい仕事について書かせていただいています。よかったら読んでください。

 

中村トメ吉さん。ヘアライター佐藤友美がみた”美容師列伝” 最終回「革命を起こす人」

 

 

トメ吉さんの書籍は、全国の書店さんで、3月8日に発売になります。一人でも部下のいる人には、本当にオススメです。

amazonでも予約中です。(発売前からランキング急上昇で、ドキドです……)

 

 

 

若手を動かせ

若手を動かせ

posted with amazlet at 18.02.26
中村トメ吉
エイ出版社
売り上げランキング: 614

カテゴリ:Writing

2018.01.23 Tue

『オヒョイ 父、藤村俊二』が発売になりました

編集のお手伝いをさせていただいた書籍が発売になりました。

readmore

 

ちょうど1年前にお亡くなりになった、藤村俊二さんのご子息、藤村亜実さんが書かれた書籍です。

 

藤村さんから12万字に及ぶ生原稿を受け取って読ませていただいたとき(渋谷のヒカリエのd21カフェで読んでいたのですが)、涙がとまらなくなってしまい、心から、この本が世の中に出てほしいと思いました。

 

あるときふいに家を出て行ってしまった父と、その父の面影を追いかけ続ける息子のものがたりです。

 

親子とは何か、血のつながりとは何か。
それから親を介護し、看取るということはどういうことなのか。
私世代の人たちには、とても近しい話だと感じます。

三谷幸喜さんが帯に寄せてくださっているように、まさに「皆の知っているオヒョイさんと、皆の知らないオヒョイさんがこの中にいます」。

 

 

Amazonでは発売当日からずっと欠品になってしまっております。もし、書店さんで見かけられたら、ぜひお手にとってくださいませ。

 

 

オヒョイ: 父、藤村俊二

オヒョイ: 父、藤村俊二

posted with amazlet at 18.01.23
藤村 亜実
勉誠出版
売り上げランキング: 23,159

 


カテゴリ:Reading

2018.01.14 Sun

世の中そんなに変わらない。『格闘するものに◯』(三浦しをん)_036

ある小説家の方の本を読んで、面白いなぁと思うことがたくさんあるけれど、この人の他の作品も読んでみようと思うまでになるかというと、そこには深い川が流れていて、なかなか2冊めに手がのびることは多くなかったりします。

 

readmore

 

三浦しをんさんは、昨年「風が強く吹いている」が初めてで、他の本も読んでみたいと思った作家さんでした。

 

というのも、この方の小説の素材の集め方が気になったからです。

「舟を編む」を先に購入していたのですが、ある人に「格闘する者たちに⚪︎」がいいよと言われて先にこちらを読んでみることにしました。こちらが24歳の時に書かれたデビュー作だそうです。

 

この本は、三浦さん自身の就職活動の経験をもとに書かれているらしく、私は三浦さんと同い年なので、ひょっとしたらどこかの出版社の試験会場でご一緒していたのかもしれないなあと、思いながら、そうだった、そうだった、こんな感じだったって気分になりました。

 

 

人の価値観が大きく動くときは

家族が死んだとき

子供が生まれたとき

転職(就職)を考えるとき

だと聞いたことがあります。

 

 

この3つめの題材における心のゆるやかな微動を、日常のなかでしとしとと書くことができるのって、一番難しいことだなあと感じます。

 

ご自身は、こういうものを書きたかったわけではないと後にコメントされているので、ひょっとしたらご本人にとっては不本意なデビュー作なのかもしれませんが、通底する、品の良さみたいなものは、どんなに若い時代に書かれたものでも変わらないのだなあと感じます。
つぎ、舟を編む、いきます。

 

 

格闘する者に○ (新潮文庫)
三浦 しをん
新潮社
売り上げランキング: 28,140

 

★こちらもおすすめ
速いのと強いのは違う。『風が強く吹いている』(三浦しをん)
みなまで言うな。『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。』(尾形真理子)
破壊と創造は同じなのかもしれない。『ふたご』(藤崎彩織)
読み終わってから始まる物語。『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎)

 

 

★佐藤友美の著作はこちら

女の運命は髪で変わる

女の運命は髪で変わる

posted with amazlet at 18.01.14
佐藤友美
サンマーク出版
売り上げランキング: 4,549
道を継ぐ

道を継ぐ

posted with amazlet at 18.01.14
佐藤友美
アタシ社 (2017-03-25)
売り上げランキング: 50,840

カテゴリ:Reading