2015.08.04 Tue

いい本ほど読みにくい【読了】『本質を見通す100の講義』(森博嗣さん)

ビジネス書や自己啓発書を読んでも、本に書いてある文章そのものが、その後の人生に役立つことってほとんどなくて

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本を読んでいるときに「(自分で)考えたこと」「(自分で)気づいたこと」だけが、その後の人生に役立つなあっていつも思っています。

 

 

なので、私にとって「いい本」ほど「読みにくい(読むのに時間がかかる)」し、私にとって「いい本」ほど、内容を覚えてない(そのとき考えたことは覚えている)

 

 

この感覚をうまい表現で伝えられないかなあとずっと思っていたんだけど、この本のまえがきにこんなことが書かれていた。

 

 

 

本というのは、窓から射し込む光のようなものであって、それで貴方の部屋が明るくなることもあれば、埃や汚れを際立たせることもある。でも、それは貴方の部屋なのだ。(中略)
あるときは、その光で貴方自身の影がくっきりと壁に映し出されるかもしれない。自分の姿のアウトラインは滅多に見られるものではないから、じっくりと観察して、楽しんでもらいたい。

 

これだ!

 

大好きな作家さんが、多作であるということは、大変ありがたいことです。

 

 

 


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2015.07.09 Thu

生産者と消費者の関係が変わる【読了】『だから、僕は農家をスターにする』「食べる通信」の挑戦(高橋博之さん)

2015年上半期の私のNO.1書籍は『人工知能は人間を超えるか』だったのですが

ひょっとして、この本は下半期NO.1かもしれない。まだ下半期はじまったばかりだけれど。

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食材付き雑誌の「食べる通信」ができるまでと、それによって起こったイノベーションについて書かれています。

 

「食べる通信」が世の中に投下した大きな価値として

1)地方の生産者と都市の消費者をつなげたこと

2)つなげただけじゃなくて、その関係性をフィフティ・フィフティにしたこと(客は神様からの脱却)

3)東北での成功事例を、ものすごいスピードで全国に広げたこと(今後は世界展開も)

などがあると思います。

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これらが、なぜ可能だったのか。その詳細がドキュメントされていました。
こういう自伝的な要素を含んだ社会起業的なドキュメントって、
よっぽど著者さんに思い入れがないとなかなか読み進めるの難しいと思うんだけれど
これは、ページ開いたら、全然止まれなかった。ものすっごい筆力。ぐいぐい引きこまれた。
そして、登場人物がすっごく多い本なんだだけれど、
全員がとてもまざまざとしていて、いきいきとしていて、全員お会いしたことがあるような気になった。

 

そして、そういういきいきとした描写(文章と写真)に支えられて、「東北食べる通信」を読んだ人たちは、生産者の方たちの食べ物への想いを追体験していったのだなあと、感じました。

そして、文章の熱量って、対象への愛の大きさと、まずは比例するなあと思いました。

 

ライターとしては、「くっそー。こんな文章を書ける人になりたいよ」
母としては、「『東北食べる通信』の順番待ちリストが長くて悲しい」
雑誌編集者としては、「手を抜かないって、ここまでやるってことか」
美容業界在住者としては「これができたサロンが、これから勝ち残るなあ」
読者としては、「手に汗握る時間をありがとうございました」

 

さとなおさん大絶賛の帯つき! 大絶賛の理由もよくわかります。究極のファンベース。

本間さん、紹介してくれてありがとう。

 

 

だから、ぼくは農家をスターにする 「食べる通信」の挑戦
高橋 博之
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2015.07.07 Tue

21世紀に社員が社長に読んでほしい本NO.1 【読了】「シンプルに考える」(森川亮さん)

例えば松下幸之助さんや、稲盛和夫さんの本が、経営者のバイブルとして読み継がれているように、これからの時代の経営者の人たちにとっては、この本が、それになるのかもしれないって思いました。

 

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LINE元CEOの森川さんの「シンプルに考える」

 

その経営の方法は一見型破りのように見えますが、理由を聞くとすべて理にかなっていて、そのとおりと思わされます。無理がなく、無駄がなく、たしかに、シンプルに考えたらそうなるんだなあと、すっと納得できるんです(それが、一見非常識のように見えても)

 

この本の骨子は、つきつめると、2点。

 

まず1点めは、あとがきにかかれていた言葉に集約されると思います。

 

高い技術と情熱をもつ社員たちが、のびのびと能力を発揮できる環境を整える。そして、彼らを徹底的にエンパワメントする。(中略)僕は彼らに合わせて会社を変えてきただけ、と言っても過言ではありません。(あとがきより)

 

 

この本の中で森川さんは、何度も何度もLINEの社員のことを「すごい人達」と書いています。

森川さんが尽力されたのは

つまり、すごい人に合わせた環境を作ること。

 

 

 

以前、LINE時代の森川さんと、広報だった田端さんがプレゼンされる場で話を聞いたことがあります。

森川さんは、とてもおっとりとお話される方で、後から登壇された田端さんのマシンガントークに比べると、なんだかあっさりしていたような気がしていたのですが、今だったら、あのあっさり感の理由がわかるような気がします。

 

森川さんは「すごい人達」が働きやすいように場を整えることを一番のしごとだと考えていて「自分が目立つこと」や「リーダーシップをみせつけること」に、全然重きを置いてないんだなと、思うわけです。

 

例えば、今まで取材させていただいた美容業界の例で言うと、

「動物園経営じゃなくて、サファリパークの経営」と言ったswichさんや
「メジャーに影響を与えるインディーズであれ」と言ったVeLO & veticaさんや
ポジションに関係なく自分の意見を主張することを何よりも大事にするassortさんなどは

 

森川さんがやってらした経営に近いんじゃないかなあと、感じました。

 

余談ですが、assortのkenさんには、こんな連絡をしました。

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すごい人達の力を最大限引き出す方法を、森川さんは「野球ではなくサッカーのような勝負」と言っています。

野球のようにポジションが決められ、監督の指示がすみずみ行き渡り、サインで選手が動くようなスポーツじゃなくて、選手一人ひとりが一瞬の判断で動くサッカーのような勝負。つまり「現場主義」です。

 

 

そして、2点め。

 

この本ので何度も繰り返し伝えられていることのもう1点は、「社内じゃなくて、ユーザーのほうを向いて仕事をしよう」ということです。徹底したカスタマーファースト主義。

 

商品の差別化しないのも、ユーザー第一主義だから

「専門家」になっちゃいけないのも、ユーザー第一主義だから

給料をユーザーに貢献した人から高く払うのも、ユーザー第一主義だから

成功を捨てさせ自分が開発した商品チームから外させるのも、ユーザー第一主義だから

自分が正しいという人を相手にしないのも、ユーザー第一主義だから

現場に権限委譲するのも、ユーザー第一主義だから。

 

21世紀の「社員が社長に読んでほしい本」NO.1になりそう。

ものすごいスピードで変わる時代にサバイブする「これからの」経営者の方は、きっと大共感されるのではって思います。

 

シンプルに考える

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友人の田中裕子さんが構成を担当された、この対談2つも、めちゃんこ面白いです。こちらは無料で読めるので、こちらもぜひ。

【南場智子×森川亮 特別対談】 「成長したい」という人ほど、成長できない理由
【堀江貴文×森川亮 特別対談】 「ちょっとしたイノベーション」が成功のカギ!

 


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2015.07.05 Sun

なぜ女はこれほどおしゃべりなのか【読了】『ママは何でも知っている』(ヤッフェ・ジェイムズ)

kindle版でランキングに入っていたので、気分転換に1冊。

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『謎解きはディナーのあとで』のような、いわゆる安楽椅子探偵(現場にいかずに事件を解決してしまう)ものです。

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いま、男性脳と女性脳の本をしこたま読んでいるのですが

 

「なぜ女性がなぜおしゃべりで、過去のことや、親戚のことをべらべらしゃべり、しかも一見何の脈絡もないように思えるそれらの話が、どのようにして全部回収されて、事件解決への思考回路になっていくのか」

 

という視点で読むと、女性の脳梁の太さを追体験できて、とっても面白いです。ミス・マープルシリーズに通じるものがあると思う。

 

作者の名前も知らずに読んだわりにはとても面白かったので、他にも翻訳されていないか調べたのですが、この作者の方の経歴がミステリアスだった。

 

 

15歳で初めて書いた推理小説が絶賛されて、そこから15年ほどぽつぽつ執筆をして、で、30年近く沈黙し、60歳超えてからまた精力的に執筆した人らしい。30年間、なにやってたんだろう。会社勤めしてたのかな?
検索してもあまり情報が出てこないので、もしご存知の方いたら、教えて下さい。

 

 

ママは何でも知っている (ハヤカワ・ミステリ文庫)


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2015.07.04 Sat

福岡発のヒット書籍【読了】『SAKI』(西本早希さん)

先日福岡のswitchにいったとき、SAKIちゃん本人から購入しました。

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「すみません、ほんとすみません。買ってもらっちゃって、ほんとすみません」って言いながらお会計してくれるSAKIちゃんは、いつも思うんだけど、東京のモデルちゃんたちみたいなギラっとしたところが全然ない。

 

 

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この本、ものすっごく売れているらしいんだけど相変わらず自然体で変わらない、マイペースのSAKIちゃんでした。

 

オーナーの隈本さんに聞いたら、毎日のように「SAKIちゃんを一目みたいという、SAKIちゃん詣で」のファンがくるのだとか。

 

 

この本を読んで、SAKIちゃんが、福岡にいる理由、それからOLさんをやめてswitchに戻ってきた理由もなんとなーくだけど、わかったような気がしました。

 

amazonでは、「内容が薄い」ってレビューがなぜか多いんだけど、いや、こういうタイプのタレントさん本の中では、むしろ最もみっちりしてるとおもう。みっちりしていて文字の級数が小さすぎるくらいだよw yellow[girls]での変遷は、とても懐かしかったです。

 

 

(本文より)
「人は人に見られることを意識するとかわいくなる説」を私は信じてるから、ブログをやってたら、キレイにしとかないと! とか かわいくいたい! とか、ある程度のラインより下に女子力が下がることはない(はず……笑)


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