2018.01.23 Tue

『オヒョイ 父、藤村俊二』が発売になりました

編集のお手伝いをさせていただいた書籍が発売になりました。

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ちょうど1年前にお亡くなりになった、藤村俊二さんのご子息、藤村亜実さんが書かれた書籍です。

 

藤村さんから12万字に及ぶ生原稿を受け取って読ませていただいたとき(渋谷のヒカリエのd21カフェで読んでいたのですが)、涙がとまらなくなってしまい、心から、この本が世の中に出てほしいと思いました。

 

あるときふいに家を出て行ってしまった父と、その父の面影を追いかけ続ける息子のものがたりです。

 

親子とは何か、血のつながりとは何か。
それから親を介護し、看取るということはどういうことなのか。
私世代の人たちには、とても近しい話だと感じます。

三谷幸喜さんが帯に寄せてくださっているように、まさに「皆の知っているオヒョイさんと、皆の知らないオヒョイさんがこの中にいます」。

 

 

Amazonでは発売当日からずっと欠品になってしまっております。もし、書店さんで見かけられたら、ぜひお手にとってくださいませ。

 

 

オヒョイ: 父、藤村俊二

オヒョイ: 父、藤村俊二

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藤村 亜実
勉誠出版
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2018.01.14 Sun

世の中そんなに変わらない。『格闘するものに◯』(三浦しをん)_036

ある小説家の方の本を読んで、面白いなぁと思うことがたくさんあるけれど、この人の他の作品も読んでみようと思うまでになるかというと、そこには深い川が流れていて、なかなか2冊めに手がのびることは多くなかったりします。

 

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三浦しをんさんは、昨年「風が強く吹いている」が初めてで、他の本も読んでみたいと思った作家さんでした。

 

というのも、この方の小説の素材の集め方が気になったからです。

「舟を編む」を先に購入していたのですが、ある人に「格闘する者たちに⚪︎」がいいよと言われて先にこちらを読んでみることにしました。こちらが24歳の時に書かれたデビュー作だそうです。

 

この本は、三浦さん自身の就職活動の経験をもとに書かれているらしく、私は三浦さんと同い年なので、ひょっとしたらどこかの出版社の試験会場でご一緒していたのかもしれないなあと、思いながら、そうだった、そうだった、こんな感じだったって気分になりました。

 

 

人の価値観が大きく動くときは

家族が死んだとき

子供が生まれたとき

転職(就職)を考えるとき

だと聞いたことがあります。

 

 

この3つめの題材における心のゆるやかな微動を、日常のなかでしとしとと書くことができるのって、一番難しいことだなあと感じます。

 

ご自身は、こういうものを書きたかったわけではないと後にコメントされているので、ひょっとしたらご本人にとっては不本意なデビュー作なのかもしれませんが、通底する、品の良さみたいなものは、どんなに若い時代に書かれたものでも変わらないのだなあと感じます。
つぎ、舟を編む、いきます。

 

 

格闘する者に○ (新潮文庫)
三浦 しをん
新潮社
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★こちらもおすすめ
速いのと強いのは違う。『風が強く吹いている』(三浦しをん)
みなまで言うな。『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。』(尾形真理子)
破壊と創造は同じなのかもしれない。『ふたご』(藤崎彩織)
読み終わってから始まる物語。『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎)

 

 

★佐藤友美の著作はこちら

女の運命は髪で変わる

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佐藤友美
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道を継ぐ

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2018.01.06 Sat

愛は映るのだ。『映画を撮りながら考えたこと』(是枝裕和)_028

誰かによって人生をがらっと変えられた経験があるとしたら、是枝さんです。私の人生はBK(Before Koreeda)とAK(After Koreeda)に二分されます。

 

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私が就職活動した年は、是枝さんがテレビマンユニオンの採用委員長で、是枝さんがそのときに伝えてくれた言葉の数々は、映像の世界の話ではあったけれども、原稿を書くときにも通じる話が多く、今でも仕事をするときの指針になっています。

 

・客観的事実というものは世の中に存在しないということ

・ものごとは常に、誰かの視点で見たものごとであるということ

・対象をどう見つめたいかという自分の視座を意識すること

・映像は「言語」である。文法を学ばなくては撮れないということ

 

そんなことを、是枝さんから学びました。

 

 

そんな是枝さんの、仕事への考え方が一冊に集約された本。

 

 

テレビマンユニオンを辞めてからの17年の間に、物理的な現場に立ちあって、いろいろ考えてたり、納得したりしてきたことの答え合わせを読むような気持ちで、2018年仕事はじめから、読みました。

 

 

 

本は付箋だらけになった。中も、書き込みだらけになりました。幸せな時間だった。ちなみに、本にそのとき考えたことを書き込みをするのも、是枝さんの影響です。大学生のときに是枝さんから借りた本が、書き込みだらけだったのを見て以来。

 

 

 

是枝さんが言っていた言葉で、ひとつ、今になってよくわかる言葉があります。

「よく学生に『どうして映画を(ドキュメンタリーを)撮るんですか?』って聞かれるんだけれど、あの質問にこたえるの、難しいよね。日々の自分の仕事で悩んだり考えたりしていることって、もっと細かくて実際的なことばかりだから」

 

私は、そういった質問をしている側の学生だったけれど、そういう本質的なことって実は、「もっと細かくて実際的なこと」を吟味して取捨選択する積み重ねの先にあるのだということが最近わかってきました。

 

この本のなかにも「テーマはディティールを詰めるなかで生まれる」といった一文があります。

 

まさに、ディティールをああでもないこうでもない、あれを捨ててこれを残して、としているときに、ふいに、本質が浮かび上がってくることがある。それは、とても楽しい作業です。ということがわかるようになるのに、うっかり17年もかかりました。

 

 

 

20代当時、私は、是枝さんが話している言葉を、日本語としては理解できていたけれど、その意味は解釈できていなかったように感じます。

それが、今回読んだこの本では、とてもスムーズに理解できたし、是枝さんの文章について脳内で議論することもできた。それはきっと、是枝さんがいうような、日々の細くて実際的なことに、いちいち取り組んだ17年があったからなのかもしれないと思いました。

 

 

 

フィクションとノンフィクションを行き来することに関しては、大学の卒論で研究して以来、ずっとライフテーマなのだけれど、曲りなりにも、昨年、ノンフィクションを1冊書かせていただいたことで、この関係性に対してすこし視界が広がったようにも思います。この本を読んで、さらに、いろいろ考えた。考えたこと自体を、今年は本にできたらいいなと思います。

 

映画を撮りながら考えたこと
是枝裕和
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★こちらもおすすめ
 
 

お金でも成功でもない 『夢の叶え方を知っていますか?』(森博嗣)
読み終わってから始まる物語 『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎)
最後の鍵は君なのだ 『漫画 君たちはどう生きるか』(吉野源三郎/芳賀翔一)
 
 
★佐藤友美の著作

女の運命は髪で変わる
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2018.01.05 Fri

引き金をひけ。『人を操る禁断の文章術』(メンタリストDaiGo)_027

昨年買って積ん読になっていたのを、読了。

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DaiGoさんの本を読むのは初です。

 

まえがきの最初のページに、「こんな人は読む必要がありません」というところに、すっぽりあてはまっていたので、私はこの本の読者対象じゃないんだろうなあと思いながら読み進めましたが、最後までよんで、やっぱり、読者対象じゃなかったです(笑)。

 

 

文章術といっても、私のような職業ライターのための本ではなくて、メールやLINEや企画書、それからPR文やキャッチフレーズをつけるときなどに使えるメソッドなので、企業に勤めていて、なんらかの文章を書かなきゃいけない人の入門書としてよいとおもいます。『伝え方が9割』が好きな人にも、よいかも。

 

ひとつ、心に残るフレーズがあって

「文章とは、読まれるために書くものではない。行動させるために書くものだ」という一文がありまして、ちょっと別件で「文章を読んだあとの態度変容」について考えていたので、メモしました。

 

 

(追記)↑moneyのスペル、間違っているというご指摘いただきました。うわーうわーっ。

 

この本ののちに、30万部を突破した『自分を操る超集中力』が、同じ版元(出版社)さんから出ているのですが(そして、おそらくそれがDaiGoさんの本の中で一番売れた本ではないかと思うのですが)、

こういうたくさんの書籍を出している方の、「一番売れる本」の企画って(しかも同じ担当さんでの何冊目かの場合はとくに)、どんなきかっけから生まれてくるのかなあとか、そんなことがとても気になりながらメタ読みしていました。

 

 

人を操る禁断の文章術

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★こちらもおすすめ

どう書くかよりも何を書くか『10倍速く書けるスピード文章術』(上阪徹)

 

★佐藤友美の著書

女の運命は髪で変わる

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2017.12.30 Sat

寿命は自己責任か 『健康格差 あなたの寿命は社会が決める』(NHKスペシャル取材班)_021

どんなホラー小説よりも怖い、日本のリアルを読みました。

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NHKスペシャルで特集された「健康格差」が、一冊の書籍にまとめられたもの。

 

ぼんやりと感じていた「高齢化社会」や「子どもの貧困」や「労働格差」のリアルが、数字の比較でくっきりはっきり描かれてて、ダースベーダーの暗黒面より闇の深いな未来について思いを馳せた年末であります。

 

でも

 

「知っている」ということは強さにつながるし

「知らない」ということは弱さにつながるから

 

絶対知っておいたほうがいい話だったと思います。

とりあえず、我が家では、この本を読み出した4日前から、ベジファーストをはじめました。

 

 

 

 

データ分析が大好き人間なので、4章までのあらゆる健康に関するデータの話も興味津々だったのですが、個人的にとても面白かったのは、5章。

 

「寿命は自己責任か」という命題に対して、

・Nスペのスタジオでの議論そのもの と

・それをどう解釈したかのディレクターさんの視点 が

ここから突然交錯しはじめて、暴れている感じが、生々しい。

 

ノンフィクションを書き起こすときの葛藤と興奮が、この5章(と、おわりに)にぎゅっとつまっていて、ライターとしてもいろいろ考えさせられる一冊でした。

 

ところで、

この本は、プロモーションの仕方も特徴的で

この書籍の発行元である講談社現代新書と、7つのWEB媒体が協力し、1章ずつ全文公開したのが話題になりました。

 

『革命のファンファーレ』でも紹介されていた、「媒体先をバラしてウェブで全文公開する」というこの手法、どんな販促効果があったのか、今度詳しく聞いてみたいです。

 

健康格差 あなたの寿命は社会が決める (講談社現代新書)
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★こちらもおすすめ

 

この呪いからの卒業 『働くミレニアル女子が身につけたい力 エンパワーメント』(大崎麻子)

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よそはよそ。うちはうち。『大阪のおばちゃんの人生が変わるすごい格言100』(森綾)

お金とは信用の価値化 『革命のファンファーレ』(西野亮廣)

どう書くかよりも何を書くか『10倍速く書けるスピード文章術』(上阪徹)

 

 

 

★佐藤友美の著書

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