2017.06.18 Sun

速く書くコツと、速く書けばいいってもんじゃない問題 #ライター交流会

昨日は #ライター交流会に登壇させていただきました。

お誘いくださったノオトの宮脇さん、田島さん、ご一緒させていただいた石黒さん、ありがとうございました。

 

私もライターになりたてのころは、ライターの先輩の話がすごく勉強になったので、裏表なく赤裸々に語りましたが「真似できる気がしなかった」「人間じゃないと思った」などの感想をいただいたので、あれ? そんなに再現性のない話をしちゃったかなあと反省しております。

私自身、初めて考えたことも多くて勉強になったので、備忘録を兼ねて、昨日お話させていただいた「速く書くコツ」についてまとめておこうと思います。

あと、昨日はうまく説明できなかったり、お伝えできなかったことも、改めて書いておこうと思います。(ライター交流会でお答えできなかったことで、あとで質問いただいたことは赤字にしました)

●だいたいの執筆速度
・3〜4万字程度の実用書なら3日(×7〜8時間)くらい 8万字くらいのビジネス書なら7日(×5〜7時間)くらい
・ウェブ原稿は、1500字くらいのものなら30〜40分くらい、3000字くらいのものなら、1時間半くらい
・ライブイベントレポートや、セミナーレポートなどは、終了後1時間半以内に納品、2時間以内にアップのペース

 

●スケジュール関連
・打ち合わせや取材などの外仕事はできるだけまとめ、予定のない日(執筆にあてる日)を週に2日くらいは確保する
→打ち合わせや取材日は平均5〜7件のアポをかためる
→そのために、スケジュールはまず相手に希望日を聞き、こちらが選ぶ
→電話は取材と原稿やデザインの込み入ったやりとり以外は、基本使わない。

・執筆にどれくらいの時間がかかるか、普段からログをとっておく
→書籍の場合は、30分おきにタイマーをかけて1時間で何文字書けるか把握しておく
→それにあわせて、締切日から逆算してスケジュールをブロックする
→書籍以外は、1本にどれくらい時間がかかったかを記録しておく

 

↑これはある書籍の執筆ログ。7万字を35.5時間で書いたことがわかる。(このときは、1時間あたり2000字弱。時間がかかったタイプの書籍)

 

・やる気を出すために、締め切りから逆算してギリギリに書き始める
→よいこは真似しないでください
→なので、速く書くけど、早くは書いてないよー

 

・メールや資料は一元管理
→SNSできた依頼も、全てメールにしてもらう
→1プロジェクト1フォルダで、メールを振り分け、管理している
→紙モノの資料は、プロジェクトごとに、封筒(資料が多いときはダンボール)を分けて全部そこに入れている。いつ入院しても、いつ死んでも、次のライターさんに引き継げるように整理されています

・流れる企画もそれなりにあるので、少し多めに仕事を入れる。
→流れる以上に、書籍の企画は、平気で数ヶ月遅れる。取材終了日が予定から数ヶ月遅れるのはザラ。だから、何月にこれを書くみたいなことは、厳密には決めていない。

 

●事前準備
・ご依頼元のレギュレーションや、ご希望を確認しておく
→雑誌の漢字の閉じ開きや、雑誌、サイトのトンマナを一覧化しておく
→雑誌時代は、雑誌でよく使われる形容詞一覧を作って分類して、それをカンペにして書いていた

・納品物のイメージにできるだけズレがないように編集さんと何度も話し合う
→書籍の場合は、著者さんの著作だけではなく、編集さんのこれまでの書籍も読んでおく
→イメージする方向性を共有するために、「棚デート」(書店に一緒にいってベンチマークする書籍をチェック)することもある
→ウェブのインタビュー取材など(数千字)では、インタビューが終わったあとに、駅まで歩く間にざっくりとした構成の相談をする。(この話を核にしたい、あの話は落としますよね? みたいな)

・構成は、テープ起こしを元に、必要要素を200〜300程度書き出して付箋に印刷、同じカテゴリーのものを集めて分類し、目次案を作る
→ウェブなどの取材など(数千字)でも、この構成案を作ってから書く(だいたい10要素くらい、付箋に書き出し、並べる順を決めてから書く)

 

●書いている間
・私の場合は、睡魔が一番の敵なので、眠らない場所を探し求めて書いている
→新幹線の中、飲み屋で、お風呂の中で。(友人と旅行に行った時などは、飲み会に参加しながら書いていることもあります)
→可能な場合は、出版社さんの会議室などをお借りして、集中して数日書かせていただくことも

・中断するときは、キリの「悪い」ところで中断する
→たとえば、一文の途中などでやめておけば、次に再開するときにすぐ書き始められるから

 

●書き終わったら
・誤字脱字は、プリントアウトする、縦書きにして読む、スマホで確認するでチェックする
→スマホ画面でチェックすると、誤字脱字に気付きやすい

・原稿から漏れてしまったエピソードは箇条書きで一覧にして、それも一緒に編集さんに渡す
→あとで復活する可能性があるので

 

●その他

・とはいえ、毎日取材+書くことに追われていると、新しい企画が進行しないので、定期的に企画を持ち込むようにしている
→企画書が書き上がる前にアポをとって、自分締め切りを作ります

・原稿のギャラ交渉はしない
→書籍は印税でもらう、ということだけを決めていて、割合は交渉しません。ただし、執筆に入る前に、条件面はフィックスしていただきます
→いい編集さんは、ギャラ面でもライターに無理をさせたりしないので、基本、お値段は編集さんにお任せしています

→ギャランティに関しては、質問をたくさんされたのですが、過去こんな記事を書いているので、よろしければご参考までに。

その仕事のギャラはいくらなのか
→講演は誰から依頼されてもお値段一律(ギャラ交渉する時間がもったいないので)。値切られる場合はお断りし、高かったら下げてもらう

・集中力のキープの仕方は、私が知りたい
→とにかくいつでもダルいし、眠いので、集中するための何かいい方法があったら、教えてもらいたいです
→私の場合は、いまのところ、寝られない場所に行く、という方法で乗り切っています
→ライター交流会に参加していた夫が、同じグループのライターさんに「あの人、ほんといっつも寝てるんですよ」と言っていたらしいですが、本当です。毎日2時間午睡(シエスタ)をとっています。
→締め切りだけが原稿を書くモチベーションなので、締め切りがない原稿は、一生書けないと思う

 

●最後に
今回は速く書くコツというテーマだったので、それについてお話しさせていただきましたが、実は、いま私がトライしているのは「速く書かないようにする」「考えながら書く」「読みにくい部分を原稿につくる(すらすら読めない原稿を書く)」ことだったりします。
速く書けるのは才能のひとつだけれど、それは解像度が低いからとも言えると先輩のライターさんに指摘されたからです。

私の書く文章は、読みやすすぎる、とよく言われます。

それはひとつの特徴なのですが、いまは、できるだけひっかかりのある文章を書こうと意識していて、物理的な執筆速度も落とすようにしています。
なので、来年以降は、執筆の本数を7割くらいまでに減らそうと思っております。

それについてはまた、いつか書こうと思います。

(この文章は2816文字、48分で書きました)

 

 

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カテゴリ:Writing